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大風呂敷

事業の将来を考えるときに具体的なビジョンを描きます。 そのためにその事業のマーケットはどれくらいか、調査します。 海外市場を考えないとして、大阪府内に終始するとして、条件を絞り仮に200億円/年のマーケットとすると売り上げ目標10億円/年(5%)と考えます。

粗利率30%の商売であれば10億円に対する粗利は3億円/年、人件費率(労働分配率)70%であれば2億1千万円が人件費、一人当たり人件費が500万円とすれば42人の会社になります。 営業員が半分の21人であれば売り上げは4百万円/月・人になります。

一人当り月売上4百万円が厳しければ、350万円/月が見込める水準であれば営業員は21人から24人、販売方法などを工夫して生産性を上げて何とか事業に着手できるシュミレーションを描きます。 この事業でさらに工夫した分が最終利益に残るとしてこの事業に着手した方がよいでしょうか?

新規事業を検討するとき検討項目は多面的です。 旬の事業か成熟事業か?、競争が激化する事業か=新規参入が容易な事業か? 事業リスクは高いか?(クレームが多い、貸し倒れが多い、制度変更で消滅する可能性がある等)ほかにもいろいろあります。

思いつくものをすべて検討し、それでもやるぞとなったら私は事業シュミレーションを引き直します。 大阪以外にも進出する、ビジネスモデルを変えて効率化を図り収益性を高める、売上経常利益率5%以上になるよう考える、そしてもし7%が視野に入れば、売り上げ規模が100億単位で狙えるなら事業化を前提に検討します。

売上経常利益率が7%以上、売り上げ規模が千億円の単位で狙えるなら大企業が進出する可能性が高いでしょう。 もしくは競争が苛烈になって利益率は低下するかもしれません。

社内で新規事業を検討するときに売り上げ規模10億円/年以上を3年以内といえば、しかもサービス業でとなればほとんど腰が引けてしまいます。 私は大風呂敷を広げるつもりはありませんが、実験性のあるシュミレーションが大きすぎるもの、小さすぎるもの、マーケットが膨張しないもの、縮むものに関心がありません。

 

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