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事実と考え

私は細かい事が気になる方です。 誰でもそうかもしれませんが、気になる細かなことは自分の価値観に触れることです。 私の場合、なかなか譲れない価値観として節約があります。 子供のころから節約については厳しく躾けられたので沁み付いていると思います。

衣類のバーゲンでシャツを千円で買いましたが、ばねホックが一つとれていました。 なくても大丈夫だろうと思いそのまま買ったのですが、実際に着てみるとホックが一つないことが見た目に不具合です。 手芸店で同じホックを買って自分で取り付けました。 取り付けは簡単で専用の台にホックを乗せ金槌でたたくと取り付けが完了です。

簡単に修理できたのですが、部品のホックは660円しました。 併せて1660円でシャツが買えたわけですが、シャツが千円に対してホックが660円、どちらも出せる金額なのですが釈然としません。

気に入った服はよく着るので、そのシャツが気に入ればそれでよしと思えばよいのですが思いきれない自分がいます。

次に傘の骨の先の留め具が一つ外れてしまい、部品をネットで検索して購入、こちらは300円ほどの部品です。 傘の値段に比べて部品代に違和感はなく、修理も簡単にできたのでよかったと思っています。

何かがわからない、という場合に単純な事であればたいていネット検索で事足りますし、正しい事が判ります。

例えば私は時代劇が好きですが、池波正太郎の鬼平犯科帳のTVドラマの主演者がわからないときはネットで簡単に中村吉右衛門氏の名前を見つけ出すことができます。 最近カテゴリー専門サイトで事実でない事が多く書かれていてサイト運営者が謝罪とサイト閉鎖をしたことが新聞に出ていました。

ニンジンを食べ続けたらがんが治った記事を目にすると信じる人も出てくるでしょう。 以前みのもんたがTVで納豆が〇〇に良いと発言したら次の日に食品店から納豆がなくなっていたという話がありましたが、それに似て無責任な発言は得てして暴走します。

百歩譲って、ネット上の記載のほとんどが事実としてネット検索を続けるほど人は日常で事実を必要とするのでしょうか? 私は否です。 ほとんどネット検索を行いません。 何かを考えるときに、先程の時代劇の主役の名がわからなくてもそのまま済ませてしまいます。

私が日常生活で必要とすることは最初に書いた価値観の修正、より自分に適した価値観、その価値観に沿った行動指針や会社の戦略などです。

会社で経営方針を決めるとき、自分の価値観がベースになります。 節約できることはなるべく節約する、より少ないコストでより大きな利益を得る方法、より大きなリスクを取ることで標準以上の利益を得る方法、常に考えます。

新聞にはこのような悩みにスパッと解決できるかのようなタイトルの本が広告されています。 成功する人は東京、大阪間の移動に飛行機を使うなど、事実そうかもしれません。 しかし飛行機で移動すると成功するかは別問題、そんなに単純ではないと思いますし、そのタイトルの本の中身もだから成功する理由を解説しているでしょう。

東京、大阪を必ず車で移動する人、新幹線を利用する人、バスを利用する人それぞれで成功している人はたくさんおられると思います。 考えすら事実にしてしまう安直さに疑問を感じます。

ネット検索をしないのはその裏返しですが、私がネット検索しても考える癖、考えに沿って行動し成果を上げる行動パターンは変わらないでしょうが、これからやろうとすることに関連する事実や固有名詞が数多く登場すると道路標識だらけの道でかえって道に迷う愚を犯しかねないように思います。

 

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