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神奈川県相模市に日本最大の物流基地ができるそうです。 東京ドーム14個分の面積らしく、巨大であることは間違いありません。

新聞の記事は倉庫業、物流(輸送業)、ネット販売と分解して小売業の記事が出てきます。 商品を仕入れ、顧客に見せて、販売契約をネットで行い、大型倉庫に集荷されてから宅配業者が宅配する構図は一般的で、これをネット販売と一括するには複雑なのかと思います。

製品の調査、仕入、在庫、展示、配送などのコストは最終販売価格に対して製造原価が1割程度の場合もあるでしょう。 残り9割のコストは卸から小売業者が仕入れ、店舗に展示して接客するよりネットで販売契約をして宅配で顧客に届けるより質や信頼の問題がなければ高コストであろうためにネットに流れるのは当然に思えます。

新聞では事業分野が分解されて記事になるため、宅配業者は私人間の物の配送を郵便局の小包から奪い、中元・歳暮の配送を担い、小売店舗での買い物の配送を担い始めて配送エリアが網羅され、コストも低下させました。 配送基地もネット販売が増えるに従い街のあちこちに小ぶりのものができて、配送は自転車が荷車をひいて行うようになりました。 つまり配送の質が変化し、発展しました。

倉庫も窓のない巨大な建物の中にスチールラックがありフォークリフトが走り回る倉庫から高さが何十メートルもある棚から瞬時にロボットが荷物を出し入れし、ベルトコンベアでトラックヤードまで配送する自動倉庫ができるようになりました。 医薬品卸の倉庫を見たときまさにこの倉庫で、個別の薬局がネット発注すれば瞬時に倉庫に発注データが飛んで自働集荷し、数10分後にトラックヤードにコンテナに詰められて配置されるのを見て感激しましたが、ネット販売に従事する倉庫業者の改良版と聞いて驚きました。 このシステムの開発は数年前にネット関連業者により先行して行われ、医薬品卸業界に10年ほど前から順次導入されました。 医薬品卸の倉庫が新たに建設されるたびに改良がくわえられ、数年のうちに倉庫内の自動化が進んで行きます。

医薬品卸の倉庫がこのような状況ですからアマゾンの受託倉庫は規模、自動化の程度、何をとっても質の違いを感じるようなものになってきていると思われます。

ネット販売は急成長していて、取扱商品は増加して行くでしょう。 鮮度管理の難しい生鮮食品も増えてゆくでしょう。 法律の制限がなくなれば処方箋調剤もこのビジネスに乗るかもしれません。 ネットビジネスになじみにくい不動産や価格設定の難しい内装工事、すでにマーケットの確立している商材、例えばトウモロコシの先物や外国通貨、ペットなどの動物、最終的には国家間取引に近い武器取引等アマゾンが手掛けるかもしれません。

ネットビジネスは流通・倉庫業界の質を変えるだけでなく、各販売業界を侵食し、デパートなど小売り、ディスカウントストア、その他の店舗販売、総合商社を含む卸売業を侵食してゆくものと思います。

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