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笑う門に福来る

 生田 哲著PHP新書『病気にならない脳の習慣 心と力のしくみ」を読みました。 なぜ読もうと思ったのか、どこでこの本を知ったのか全く記憶にありません。 多分大阪市立図書館の蔵書検索で健康に関するものを探していたからと思われます。

 著者は薬剤師で薬学の研究者、先入観かもしれませんが薬剤師は疾患を治癒するものは医薬品であることを信じていると私は思っています。 私自身健康を損なった時に薬局に行って薬剤師に相談します。 医者に診てもらうこともありますが、出てきた処方箋の薬については必ず薬剤師に質問します。 それも薬学知識が一番優れていると思われる薬剤師に聞くことにしています。

 薬剤師は医者ではありませんので薬の効能効果、副作用について解説してくれますが疾患そのものについては何も言いません。 その中で否定的な解説を聞いたことはありません。 それが先ほどの先入観の原因だと思います。

 生田氏が医薬品の効能効果を完全に否定している記述はありませんが、治癒力の要素、メカニズムについて解説しており、3要素(解説は省略します)がそろえば劇的な回復力が期待できるというものです。 最初に思いついたのが宗教による疾患の治癒です。 教祖が疾患をもつ信者に慈愛に満ちた微笑みを向け手を差し伸べると一瞬にして疾患が治癒してしまう場面です。 人間の持つ治癒力が最高に発揮されるとそのようなことが起こっても不思議がないと思いました。

 医学の研究論文は多くあり、著者は人の持つ治癒力の観点で幅広く調べた結果を書いています。 また著者の視点に基づく研究が学会で評価されないことも記載されています。

 著者の言う治癒力が薬剤投与や手術と同等に効果がある(同じ疾患で投薬した場合としない場合で自然治癒力が発揮される措置をした場合の比較などできませんのでどちらが優れていると言えないし、判断することは現在意味をなさないと思います)と思われる現象がいくつか例示されていました。

 成程と思った一つが 抗うつ剤です。 私が子供のころうつ病という病気はほとんど聞くことがありませんでした。 自殺が増加してその原因を特定するために医学界が病気を認定し、それに効果のあると思われる薬剤が開発され、うつ病が大量に発生し、抗うつ剤が投薬されました。

 その結果毎年うつ病患者は増加し、自殺者の発生率も減少しなかったということです。 著者はうつ病に関して指摘した現象は他の疾患とその治療薬でも 想像されます。 医療費は毎年増加し数十兆円に上ります。 このうち一兆円だけ人間本来の治癒力の研究に充ててみたらどうかと思います。 想像するに自然治癒力を高める最善の方法は宗教の普及と信者の増大にあるという結論が証明されたら厚生労働省はその論文を公表するでしょうか? 

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