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ふるさと納税

以前から試してみたいと思うことがいくつかあり、その一つにふるさと納税があります。 そもそもなぜこのような制度ができたのか理解に苦しみます。 税制に問題があるなら税制を変えればよく、問題あるかどうか社会実験を行うのであれば実験の意図がよくわかりません。 想像ですがそんな意図はなく、国民の批判をかわす猫じゃらしのようなものと思いました。

納税額に応じて制度を利用できますし、納税額がそこそこ大きい人は収入の多い人、金持ちの不満解消が目的なら分からないでもないです。 金持ちがより得をする制度をなぜ行うのかという批判がありますが、収入の多い人は累進課税でより高額の納税をしており、豊かだから不満がないというものではなく効率の税率に不満を持っていて当然と思っていますから金持ちに有利な制度だからと一方的に批判する気になれません。

換金性の高いお礼の品に対しても、仮に商品券を返礼するとしてもそのことも批判する気になれません。 お礼をお米でもらおうが換金性の高い物で貰おうが価値に変わりはありません。

お礼品の価格を振替納税額の何割くらいになるかを簡単に調べてみたら3割強といったところでしょうか? 返礼率の高い事にも批判がありましたが、町の知名度を上げたいのであればそれも一つの選択肢だと思います。

振替納税の金額が1万円というのが圧倒的に多かったので、私は10万円分ほど振り替え、お米や肉や果物をお礼品として頂くことにしました。

これ以外にもニーサという株などの投資による運用益や配当を非課税にする制度も不思議に思っています。 私は株や投資信託は基本的に博打と思っていますので、国が年間120万円まで博打を打って儲けても税金を取らない制度です。

ふるさと納税もニーサも税収全体の構造を脅かすものではないささやかなものです。 理屈はいろいろあるでしょう。 もし税の再配分によって限界市町村の税収を確保しようと本気で思っているのなら地方税に限らず国税である所得税も全額対象とするくらいの影響ある制度を実施すればよいと思います。 振替多額の5%を減税すればお礼品の競争に対して目くじら立てる必要はありません。 国内株への投資促進なら非課税枠を10倍くらいにすればよいと思います。 それでも税収が大きく変動するというものでありません。 一部のお金持ちの得する割合が大きくなるだけです。

所得税率も相続税率も一部上げてお金持ちは損をしたのですから相応のメリットを得るチャンスを制度化すればよいと思います。

ふるさと納税は振替税額の3割程度の金額の商品が返礼されるわけですから景気対策のヘリマネ(ヘリコプターでお金を撒いて景気刺激をする)に似ていると思います。

政治は大変で、所得の二極化や景気刺激策として国債発行を行いすぎたとか、あらゆることに責任問題がついて回ります。 複雑で小手先の政策を展開しなければならず、さらに批判が積み増しされています。 あまり何もしない、それゆえ国にあまり期待せず、失望せず、普通であれば長い時間の経過の中で経済、文化の到達点はあまり変わらない気がします。

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