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マーケッティング

マーケッティング、いわゆる市場調査は一時期よく言われた言葉です。ドラッカーは市場に出ていないものはマーケッティングできないと言っています。

アイフォーンが出る前にアイフォーンのような多機能電話の市場調査ができないという事でしょう。 そもそもマーケッティングはモノやサービスが売れるかどうかを調べることで、営業が日々行っている活動がマーケッティングそのものであることが理解されていない場合があります。

当社の営業会議で『なぜ売れたのか?』、『たまたま売れました』というやり取りがあります。 もちろん個別の取引で偶然つまりは一般に市場が要求していない取引が行われた場合があることは想像できます。

マーケッター=営業が常の発言としてマーケッターらしい発言が多ければ『そうか、たまたまか』になりますが、いつもたまたまであればどうも納得がゆかず、もしそうなら営業会議を行う意味はなくなります。 営業会議でこの商品案内を今月のテーマとして行うとなっていた場合、特段の事情がない限りマーケッターとしては取引先全部に行うべきと思います。 ある営業に『何件案内しましたか?』と聞くと『4件』と回答、その営業の取引先は50件程度あるので『残りの取引先は?』と聞くと『今週は忙しかったので行けません。来週行きます』とのこと、翌週同じ質問をするとやはり行っていません。 この営業の成績は散々でした。

当社の営業は取扱商品が高齢者向け介護機器・用品で、同業他社との取扱商品の違いはありません。 市場調査と言ってもどこでも同じ商材を扱えるわけですから他社と差を出すにはあえて押している商品の評価などしかありません。 だから尚更ある商材を推売する案内を出すときは全件調査をし、調査制度を高めるべきです。

商品ありきで市場調査をしても顧客がどの業者も同じ商材を扱っていることを知っている(値段の違いはあるけれど)場合、個別の業者の推売商品に関心を持たないと考えられます。 全くその通りなら介護業者の営業は営業でない、つまりマーケティングの意味をなさなくなるわけですから単に言われたものを納品するだけの仕事になります。

商品によるマーケティングが無意味であれば販売方法のマーケティングが意味を持つかもしれません。 今それを行っている業者を聞いた事は無いですがそれでより販売が増えるのであれば販売方法のイノベーションになります。 しかし最初に書いたドラッカーの言によれば方法であっても誰もやっていないものであればマーケッティングはできないことになります。

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