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価格

商品の価格設定の不思議さにはいつも驚かされます。 私が金銭的価値観が形成されたのは小学校のころだと思います。 当時お小遣いは1日10円、それでお菓子を買うか、ちょっとしたおもちゃを買うか、最初はお金を貯める考えがなく毎日使い切っていました。

いまだにこの10円単位のお金へのこだわりは我ながら強いと思います。 例えば自販機で飲料を買うときはできるだけ100円のものを探し、その時150円の飲み物しかない自販機しかなければあきらめて買わないようにします。

家で麦茶を沸かし、洗ったペットボトルに詰めて冷蔵庫で冷やしています。 ゴルフに行くときは自分の入れた麦茶を持っていきます。 ゴルフに1回行かなければペットボトルは100本以上買えるでしょう。 しかしゴルフ代は大して気になりません。

自分の貧乏くささに嫌気がさします。 そこでこの価値観を逆手に取って、煙草を一本吸わなければ23円(セブンスター20本入り460円)節約できるからできるだけ吸わないようにする、とかです。禁煙は無理ですが本数を減らすことに効果がありました。

私の母親はもっと貧しい幼少期を過ごしていて価格に私よりはるかに敏感です。(私の価格に敏感なのは母親の影響が強いと思います) 毎日スーパーマーケットのチラシを眺め、目玉商品の価格を頭に叩き込み、最低価格を割ったらいらなくても買いに行きます。 たまたま広い家に住んでいて、収納場所が多かったのですが、棚を開けると1リットルの醤油が何本も置かれていて常温保存です。 5本あったときは3~4本は賞味期限きれです。 なぜなら両親だけで済んでいて1リットルの醤油を使い切るのに1年近くかかるでしょう。

醤油1リットルは醤油が必要な人にとっていくらの価値があり、マーケットで様々な要因の相互作用の結果価格が決まります。 その意味で醤油は1リットル千円程度が限界で、5万円なら醤油を使う料理はなくなっていくでしょう。 例えば握り寿司はレモンと塩で食べるなど、まさかとんかつソースはつけないでしょう。

母親にとってペットボトル醤油は仮に近年の最低価格が500円、通常価格700円とすれば700円のお金を500円で買う、といったところでしょうか。 賞味期限切れの醤油を捨てようとすると強く抵抗しました。 醤油に限らずインスタントコーヒーなどスパーの目玉商品になるものは多く保管されていました。 もちろん冷蔵庫は冷凍食品が満載で冷気が回らず冷蔵庫が故障してしまったこともあります。

必要だからほしいから買う、なくては困る必需品は無くては困るもののたくさんある必要はない、なくて困らないものは高ければ我慢できる、高級腕時計とかです。 高級腕時計はなぜ高級かと言えばたいてい稀少性です。
これはミクロ経済学のイロハですが、700円の醤油を500円で買ってため込む行動はケインズミクロ経済学では説明がつきません。

価格は経済学では市場が存在して需給関係で決まると開設されますが、マーケットが明確でないもの、私が感じたのは工事費用ですが、マンション外壁塗装工事の見積もりを5社取ったとき価格差が2倍ありました。 通常管理会社が懇意にする下請けに発注するのですが、見積もりに違和感があってそのようにしたのです。 この工事の費目はペイント料、足場代、そして人件費と元受けの利益です。 ペンキ代はネットやコーナンに行ってあたりをつける事が出来ますし、職人の延べ人数はほぼ同じになります。 違ったのは足場代、通常建設材料リース会社から借りますが見積差はこの価格差にありました。 5社の見積もりは面倒くさかったのですが、2千万円が12百万円で8百万円浮きました。 工事も満足のゆくものでした。

最安値を探すのは手間、製品価格なら価格ドットコムで検索できるでしょうが工事費のようなものは今も相みつ以外に適当な方法はありません。 もちろん標準工事単価なる本も売ってはいますが。

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