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相談役

7月28日の取締役会で私は代表取締役でなくなりました。 前期末は取締役改選期、取締役に選任されてそのあと新取締役による取締役会で私以外の取締役が代表取締役に選任されたという事です。

当社の株はある法人が100%保有していて、私は代表をしていますので自分を選任し、代表にならなかったという事です。 代表取締役はほとんどの企業で社長の肩書により会社の全権を掌握して全責任を負う立場と理解されています。

そのような側面もありますが、全権をもって権限行使することはだれも反対できないわけですし、全責任を負うという事も考え合わせると大変な重圧です。 10の決定をなして8が誤りで2が的を得ていれば8の誤りはいつまでも脳裏から離れません。

うまくいったことはそこで終わりますが、誤ったことは情報をうまく収集できなかったのか可能性の検証が不十分だったのか、あらゆる観点で原因を考察します。 長いときは数年考え続けます。 もちろん同じ誤りを犯さないためですが、年に100の決断をなして10年立てば1000の決断、800の誤判断があればまるで自分は過ちばかり犯しているように錯覚してしまいます。

誰が行っても誤判断は同じような確率で発生し、同じように経営の足を引っ張りますが、正しい判断の貢献が大きく誤判断を上回る成果をもたらしてくれたおかげで会社は適度の成長を遂げました。 これからは意見を言い判断に関与してもすべての責任を背負わなくてもよいので少しは気が楽になりました。 さっさと身を引いて新しい人生を歩みたいと思いつつ、残務整理=自分の判断ミスの整理にあと二年程度は平取締役で現場に近い役割を担いたいと考えています。

取引先の人の反応はまちまちで『院政を引くのだろう』や『そうですか、これからはのんびり暮らせますね』とかいろいろです。 しかし私はどちらも選択しませんし、出来ません。 院政を引くぐらいなら堂々と代表を続けますし、のんびり暮らすほどの余裕もありません。 45歳から当社にお世話になって18年、ひたすら走ってきたのでやり残したことが山積です。 残務整理もそうですが、旅行や好きな小説を読むこと、友人と楽しく過ごすこと、勉強したいと思っていたこと、のんびりという言葉はふさわしくありません。 一言で言えば貧乏性でじっとしていられないのでしょう。 性格は変わらないのでこのブログもタイトルを変え、引続き書いてゆきます。

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