監査役BLOG

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消費の現場

消費の現場では男女差が大きく偏っている分野があります。 例えば歓楽街、大阪では北新地などのラウンジのお客はほとんどが男性です。

今朝の日本経済新聞ではコンビニエンスストア、ユニクロ、ビアガーデン、吉野家などで女性客が増加しており、均衡しているのはマクドナルドやスターバックスコーヒー、業績の安定も特徴のようです。

当社は女性と男性の従業員数は女性が少し上回っています。 それが経営の安定要因なら良いのですが、職種により偏りは大きいです。
薬剤師、ケアマネージャー、事務職はほぼ女性職、営業職はほぼ男性職です。 採用で性別を意識しているわけではなく、採用基準に達していれば採用しているうちに女性の比率が増えました。

取締役は3:2で男性が多いです。 これも意識せずに自然にそのようになりました。

女性が8:1のケアマネージャーの職場で「〇〇さんは一人で吉野家で牛丼を食べたり、〇〇食堂でお昼食べてるんやろ」という会話が聞こえてきました。 女性ケアマネージャーは近所のスーパー等でお昼の弁当を買ってきて食べていますが、吉野家に一人で食べに行くことは珍しいようです。

随分以前においしいラーメン屋に若い女性が食べに行くのは抵抗があるという話を聞いたことがあります。 女性は料理を自分で作るもので、外食は原則的にしないものということでしょうか。

男性が偏る消費の現場、例えばゴルフ場などはもともとビジネスマンの社交場、吉野家などのファーストフードはこれもビジネスマンの食事の場所、働く女性が増えればこれら消費の現場に女性が行くのは当然でしょう。
医薬品メーカーの営業=MR職は最近女性比率が増加しました。 若い女性のMRと話をしたとき、一日の行動は医薬品卸のミーティングに出席、会社で資料作成、12時前に午前診の終了前のクリニックにゆき、ドクターに営業、食事の後資料作成かゴルフの打ちっぱなし、夕方午後診開始前のドクターに営業、夜は飲み屋でドクターの接待とほぼ男の領域で男のスタイルで営業しています。

彼女たちの昼食は高給であるため吉野家ではないでしょうが、時間が無ければ吉野屋で牛丼ということになるでしょう。

そのMRに将来の人生設計について聞いてみましたが、製薬メーカーの男性総合職と同じで、薬剤師であれば資格手当もつき、相当高収入であるから結婚して低所得で生活できない、しかしMRを続けられるのは自分が若さがあるうちなので将来に不安があるとのことでした。

 

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[社会]

求人と賃金水準

今朝の日本経済新聞に『求人増でも賃金上がらず』という記事か出ていました。

日本では医療・介護分野で求人が増加しており、製造業などは減少しています。 4月のデータを下に比較すると5年前との対比で製造業では1050万人で107万人減少、医療・福祉では114万人増加し、705万人となっています。

一方平均賃金は、求人における一人当たりの平均賃金で見ると約27万円で横ばいだそうです。 02~10年の長期で平均賃金の傾向を見ると、医療・福祉は13%減少、製造業は雇用を13%減らしたが賃金は2%増加したそうです。

つまり雇用が拡大している分野で賃金が減少し、雇用が減少している分野で賃金が増加しているそうです。 新聞の解説では医療・福祉部門のパート比率は21%で製造業の2倍であることが原因だそうです。 パートの平均給与は正社員の48%、同じような傾向が見られる欧米ではパート職胎生期職員の賃金比率はスイス96%、ドイツ74%、日本でパート職は女性が多く、扶養控除所得103万円の制約があるからパート職の正社員対比の賃金比率が低いと分析しています。

いつもこのような記事を読むと「何かおかしい」と感じるのですが、出典のデータも分析そのものも正しいと思います。 違和感を感じるのは正社員の賃金、企業規模における賃金階層性でしょうか。 製造業で賃金が上昇しているのは製造業の企業規模が大きく、大企業ほど利益構造が良いからで、製造業の企業規模別で賃金実額を比較すれば中小企業の製造業従事者の賃金水準は相当低いものになるでしょう。 この部分の正確な統計が無いらしいです。

大企業と中小企業の力関係の善悪を話題にするつもりはありませんが、日本の企業規模間の構造がそのようになっているということです。

一方医療・介護分野では厚生労働省がサービスの対価と大枠のビジネスモデルを法律で決めているので、その中で大雑把に言って上位1/3程度が黒字であるような設定になっていると思います。 もちろんそのサービスが安定期に入ってからの話で、新規に事業が開始されたときは甘い設定になっています。

例えば医者が在宅に往診に行けば点数は高いものとなっており、医者はこの点数設定が開始されたときに『どうせ制度が定着すれば点数は下げられる』と判断していたようです。 多くのコンサルタントが研修会でそのように解説していました。

一方、処方箋調剤の点数は制度が安定期に入っており、いろいろな方法で作業負荷をかける一方で点数を巧妙に減らしていってます。 つまり医療・介護は事業所数からその収益性まで国がコントロールしているということです。 この部分の善悪に就いても話題にするつもりはありません。

面白いのは介護のコンサルタントが在宅医療のときのように『いずれ介護職は最低賃金程度まで下げられますよ』とは解説していないことです。 ただビジネスモデルが決まっているのでヘルパーステーションは苦しくなると通所系サービスや施設に走り、それを誘導するように新たな施設基準が設けられます。
そして施設が飽和すれば施設のサービス点数が下げられます。 先行して行えば利益が得られ、後発は厳しい基準を立ち上げ段階から強いられる一方収益性は低いものとなります。

最終的には雇用者の多くは最低賃金水準付近まで低下し、日本の医療・介護の賃金水準は上昇しません。 これらの一連の動きは政治的な判断とも連動し、強い圧力団体を持つ医者はさほど所得が低下しません。 TV等マスコミは制度のひずみを事例を元に指摘しますが、全国一律制度ではいくらでもひずみは発見できます。

国全体の経済として諸外国より長期に発展してきたわけですから、大筋での施策の成功は誰も否定できないでしょう。 では将来に向けて、厚生労働省の行っている社会主義的計画経済が有効か、というと少し疑問があります。 国全体として将来の産業・経済・社会のビジョンが出てきません。 今話題の維新の会など過去からの流れで大きく歪んでいる所を正そうとしているだけで、将来ビジョンはまだまだ過去のビジョンの延長にあると思います。

日本の文化は模倣の文化、真似できたことは真似されると思えばよく、日本の風土・文化に合った産業・経済構造ビジョンを新たに作れるかに国の発展は掛かっていると思います。

淀屋橋にアル東洋磁器美術館で今やっているマイセン展を見てきました。 驚いたことにマイセンで一番最初に作成された磁器は中国や日本の有田焼のコピーです。 1700年ころで、東インド会社から輸入されたものを模倣したようです。 有田焼のコピーはたくさん作られたようで、色使いや形に至るまで有田焼そのものです。
コピーの精度はさすがドイツ人といった感がありました。 その後100年位かけてドイツらしい磁器に変化し、現在では有田焼よりマイセンのほうが有名と思います。

社内研修のテキストで『サムスン式仕事の流儀』を読みましたが、私がかつて勤めていた商社の企業文化とかぶるものがたくさんありました。 有田焼の技術を習得するのにマイセンは100年程度かかり、日本の村社会を元にした会社文化はサムスンは数十年でマスターしました。 サムスンには日本の企業文化と製造技術を習得するため多くの日本人技術者を雇用したと思います。 個別技術だけでなく企業文化を導入し、徹底してブラッシュアップしたサムスンはパナソニック、ソニーに勝ちました。
パナソニック、ソニーが今までと同じ方法で戦うには、手の内をすべて知られている韓国企業に勝てるとは思えません。

国内の農業技術の変遷を見て見ると、大阪は農業先進地域です。 江戸時代では「大阪しろ菜」のような新商品が開発されています。 私が生まれた守口は「守口大根」という細長い大根が粕漬けとして作られ、現在は名古屋での名産となり、名古屋の製造者は「もともと名古屋で生まれた」と言っています。

昭和期では電照菊やハウスの電照イチゴ、ハウスみかんなどが開発され、各地に伝播してゆきました。 大阪が高度経済成長期以降、新しい産業の育成に成功しなかったことが大阪経済の衰退に繋がり、残った繊維、家電メーカーの衰退が止めを刺したということでしょうか。

新しい産業分野を生み続けられる風土や文化が経済発展の元と思います。

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東京

同業である介護事業者の見学のために東京に行ってきました。 全国ネット介護機器レンタル卸の会社にお願いし、3社、もともと知っているところ1社、元当社職員が勤めているところ1社、ベッドの工場、卸会社の本社などを訪問しました。

同業者は当社と同じように地域密着をビジネスモデルの基礎にされています。 大阪から来たということで不躾な質問にもお答えいただき、本当にありがたかったのですが、内容としては効けば聞くほど同じような内容でした。

その中で驚いたことは人口です。 区別で見ると世田谷区が一番多く、879,144人、世田谷区より人口の少ない県は2010年のデータで山梨・佐賀・福井・徳島・高知・島根・鳥取と7県に及びます。 練馬、大田、足立、江戸川とつづき、5番目の江戸川区で678,805人だそうです。

大阪では介護事業者は過当競争で鎬を削っていますが、東京では競争原理は大阪と少し違うようです、というか違って当たり前だと思います。 東京に隣接する神奈川・千葉・茨城・埼玉の合計で38,588,334人、日本の人口の30パーセントを占めます。

大阪と比較すれば言葉は通じても別の国の話なのかと思ってしまいます。 浜松町に宿泊すると東京タワーがライトアップされて美しく、東京に来たと実感します。 バスで千葉に移動するときにスカイツリーがいつまでも見えました。 広大な平野にビルが立ち並び、そこに膨大な人口を擁していて、我々は町そのもののイメージ輪掴みかねました。

最初にお話したようにいくら人口が多くても今回お邪魔した事業者の方々は口をそろえて自社が所在する町の中に限定して事業を営んでいるところが興味深かった点です。

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世界一の資産家

世界一のお金持ちで、投資家として有名な『ウォーレン・バフェット伝』を読みました。 上下2冊で合計1400ページくらいのボリゥム、翻訳は私には読みずらいものでした。 バフェットで有名なことは質素に生活していること、数兆円の資産を保有していること、IT産業に投資しないことなどでしょうか。

不勉強な私は日本経済新聞を読んでいてバフェット氏が会社の近所の喫茶店で利用すると押してもらえるスタンプを集め、満欄になったのでオレンジジュースをくださいと言った記事です。 私も趣味以外では質素を旨としていますが、世界一の資産家が喫茶店のスタンプを集めるというのは驚きでした。 知人で100億円を超える資産家が昼ごはんに500円以上使わない、コナミスポーツの週日会員になって毎日泳いで風呂に入って風呂代を節約する話とかぶりました。 書中で1980年代のバフェット氏の所得について書いていましたが、年収500万円を1000万円程度に増額した話が書かれていました。 晩年は莫大な資産のほとんどを慈善事業に寄付し、ごく一部(と言っても100億円以上)を子供たちに贈与したと書かれていました。

IT産業に投資しないのは本人によれば投資対象としてよく理解できないからだそうで、ITバブルの最中には経済紙にオールドタイマーとして批難されていたそうです。 バブルが弾けて投資の神様として復活したそうです。
しかしマイクロソフト創業者ビルゲイツ氏とは長年の友人でね初対面から打ち解けてITビジネスの話題で話し込んだそうです。

投資会社バークシャーハザウェイを率いて製造会社や運輸会社などに投資を何十年も続けてきたのですが、会社の事務所は古く小さいビルで長い間コンピュータすらなかったとのこと、氏は秒単位で株価がわかるシステムは不要、どの会社の株を買うかどうかは財務諸表を読み込んで内容が良い会社は買い込み、決して売却しない姿勢で投資を貫いています。

読みずらいですがお勧めの図書です。

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雇用のミスマッチ

雇用のミスマッチや大学新卒の就職率が社会問題になっています。 問題になったのは以前からで、最近はローワークがその対策に乗り出したのは遅きに失した感があります。 労働マーケットでは10年以上前から問題になっていたと思います。 10年位前から採用を担当し、面接してすぐに気づきました。

ハローワークの対策は企業の合同説明会の開催だったり、紹介会社並みのサイトの立ち上げだったり、雇用に対する助成金だったりです。 やらないよりやった方が良いとは思いますが、個人的にはミスマッチなどの原因は他にあり、根本問題を解決するほうが効果は大きいと思います。

私が思う根本問題は採用側では企業文化といったところでしょうか。 増収増益が続いている会社が多くの番組で取り上げられています。 カンブリア宮殿、ガイアの夜明け、ルソンの壺、がっちりサンディ等多くあります。 これら優良企業の多くは業績が優れていることで優良企業といわれていますが、すべての企業文化が働く人にとって良いものではないかもしれません。 人材を消耗品と考え、優れたビジネスモデルで業績を伸ばしていたり、目標や労務の管理が厳しく、自殺者の絶えない企業もあると聞いています。
その一方で働くものの個人能力を最大限引き出すことで業績向上の原動力にしている企業もありますが、私の感覚では中規模にとどまっている場合が多いように思います。 業界の地位で抜きん出たり大企業にブレークスルーするためにはビジネスモデルの再構築や効率を重視した管理が必要なのでしょう。

つまり採用側=企業としては仕事を押し付けるだけでなく、働く者の気持ちや能力の生きる場を用意し続けなくてはならないということでしょうか。

応募者側でよく聞く話題は「好きなことであれば勉強もするし、仕事もやる気が出る」というものです。 20歳を超えていて「では今までに好きなことを見つけ、勉強したことはありますか?」、「ありません」、つまり好きなことを見つけることすらできていないということです。

私は関心を持ったことはやらずにいられないたちで、趣味では登山、テニス、カヌー、スキー、料理、陶芸、スキューバーダイビング、オートバイ、ゴルフとわれながら気が多いと思います。 もちろん続かなかった趣味も多いのですが、好奇心があるからやってみる、好奇心があるから好きなことが見つかるといったところでしょうか。

それがそのまま職業選択に繋がらないまでも世間で流行っていることを漫然とやる、ではなかなか好きなことは見つからないと思います。
例えばスマートフォンが流行ればすぐに買ってゲームをするとか、テニスのゲームをしてテニスをした気になるとか、私もファミコンが流行ったときにテニスのゲームをしたことがありますが、実際のテニスとゲームは当然異なるもので、努力してスキルアップする、体力・技術だけでなく考え方で勝率が大きく変わるということが体験できました。

私の好奇心の源は読書ではないかと思います。 本は文字情報、そこからイメージを膨らますので、ゲームの映像や映画の映像より強いイメージが造られることがあります。 『ホワイトアウト』という冬山を設定した映画があり、原作も読みましたが、原作のほうがはるかに面白かったです。 冬の高山の吹雪の中を逃走する主人公は絶望することなく元気ですが、実際に吹雪の高山の夜を移動するのは危険で、顔からツララがぶら下がってきます。 低温で動きは鈍く、思考力も低下します。

仮にゲームで営業であったり薬剤師であったりのゲームがあれば自らの職業選択が上手く行くかと言えばあまり期待できないと思います。 企業文化であっても管理職向け会社経営などのゲームがあれば企業が上手く運営されるかというとそうはならないでしょう。 とはいってもそういうゲームがあれば面白いでしょうけど。

小説や映画、TVドラマでは個別の職業が登場し、それが職業選択に寄与する場合はまだ多いかもしれません。 しかし、映画やドラマのテーマは職業そのものに向いているわけではないし、原作作成において取材も限界があると思います。 その中でもチャップリンの『モダンタイムス』は職業の本質に迫る思想を感じました。

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バンカー

写真は『ザ・ラストバンカー』というタイトルの西川善文氏の回顧録です。 帯に書かれた副題は『逃げたらあかん!「不良債権と寝た男」死に物狂いの仕事人生』となっています。 副題の品のなさはともかく、ラストバンカーは金融界にあって最高の尊称だと思います。

私も資金調達で多くの銀行員と交渉しますが、バンカーと呼べる人に出会ったことはありません。 手っ取り早く言えば節操のない『金貸し』といったところでしょうか。

私のバンカーのイメージは取引先の企業を精査し、その会社の成長を促進するため資金投入する事業に携わる人で、金融以外の事業者から見ればよき相談相手で、自社の事業を深く理解し、その成長に寄与する事業者といったところでしょうか。

私が銀行を「金貸し」といったのは資金需要も無いのに『借りろ、貸してやろう』と言ってきて、立場が逆転すれば金利を下げて『借りてください』という人たちです。 介護事業や薬局のビジネスモデルや収益構造に理解が無く、財務諸表だけで健全性を見ています。 理念や将来ビジョンを聞かれたことはありません。

バンカーである西川氏は住友銀行の頭取となり、銀行時代は関西系企業の大型倒産の債権整理に注力した人で、営業としてのキャリアは非常に少ない人です。 敗戦処理の達人ですが、単に改修だけを考えるのであれば整理屋業務になるのですが、倒産企業の業務の存続や職員の雇用など配慮を重ね、整理された側から感謝された人です。

住友銀行を退行してから小泉内閣のときに小泉首相自らの指名で郵政民営化に携わり、初代郵政公社社長に就任して辣腕を振るわれたのですが、鳩山議員のつまらぬ政治屋パフォーマンスに振り回され、民主党が政権をとったときに退任されています。

私が金貸しと思った銀行で特に行儀が悪かったのは残念ながら西川氏の住友銀行の行員だったのですが、かんぽの宿を100億円程度でオリックスに売却したことを国会で追及され、何度も証人喚問に出ておられました。

国会中継で西川氏を見ていて、その表情、所作に卓越した雰囲気を感じ、『この人はすごい人、なぜかんぽの宿を叩き売ったのだろうと』その時は不思議に感じました。
おおよそそのころ国会中継に映し出される与野党のどの議員よりも堂々としていていました。

本書を読んでみて解ったのですが、住友銀行の内情、特に西川氏の使えた頭取の采配の拙さ、郵政公社の内情と体質、鳩山議員に踊らされた報道陣、読んでいて気分が悪くなりました。 もちろん西川氏からみた話ですが、これだけ堂々と書かれて中傷だ、誹謗だと裁判にならなかったわけですから事実ということでしょう。

住友銀行と言えば日本で有数の金融機関、国会議員も国民の代表、それが子供じみた茶番、ごっこを報道機関も巻き込んで行われていたことにこの国に対する不信感を抱きます。 またそのような茶番に乗って視聴率を稼いだ報道機関、少し調査すればわかることですから報道機関が視聴率を稼ぎたければザラストバンカーの特番を組めばよいわけです。 当時の番組輪見ていたわけではありませんが、NHKがそのような特番を組んだ形跡が無い以上、勝手に電波を飛ばして国民から金を巻き上げて恥ずかしくないのかと思います。

若いときにサラリーマンだったころ、このように筋を通す人に仕えて仕事をしたいと思っていましたが、日本の村社会は寿司を通す人の存在を許さないようで、住友銀行が頭取にしたところに懐の深さを感じました。

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里親

先日里親協会の人を招き、里親制度のセミナーを社内で開きました。 その時紹介されたのが「少年と自転車」というフランス映画を見てきました。

大学の先輩で10人ほどの里親を経験した人がいて、一度6人ほどの里子と里親の実子一人と私の子供二人と里親夫婦でワンボックスの車に定員オーバーで、和泉市のみかん農家をやっている先輩のところにみかん狩りに行った事があります。

里子たちは明るく元気で、うちの子はパワーに圧倒され、里親の先輩は声をからして怒っていた事が印象的でした。

この映画はハッピーな里親と子供の生活というより犯罪に巻き込まれたり、実の父親に面会すら拒否されたり、里親に心を開かない子供の頑なさが描かれ、非情な社会を描いたドライな作品に仕上がっていました。

海外の映画を見ていると、国によって愛情表現や思いやりなど形の違いに戸惑い、もっと厳しく叱るべきだとかもとっやさしく声をかけてやるべきだとか、それを言ってはお終いだろうということがよくあります。

キリスト教圏の映画では愛情は時にクールに感じられ、時にべたべたしていてそこまで表現されると恥ずかしく思うことがあります。 アジアの映画、特に韓国作品などでは、年代を超えた愛情はもっと見守るような距離感を感じます。

私の場合、自分の子供でもない子が自分の価値観で育てて上手く行く自信がありません。 自分の子供とは何とか人間関係を保っていますが、子供に媚びるつもりは無く、20歳を過ぎた子供に諭すことも無く、一人の大人として対等に話し合います。

一般に大人同士であれば人間関係に不安は無く、相手の職業、価値観、人間性など、もちろん自分に合わない人も大勢いますが、感心を持った人とはほぼすべて上手く人間関係をはぐくむことが出来ると思っています。
しかし血が繋がっていない子供を育てる過程で里親と子供に実子以上の強い絆が生まれるのを見ると羨ましく思います。

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尖閣諸島

尖閣諸島の歴史は知りませんが、日本では日本の領土となっています。 国土を守る趣旨で石原東京都知事は購入の意思を示しました。 人が住んでいないから、軍事的対抗策がとられないから隣国の知友獄や台湾が地下資源を目当てに領有権を主張し始めました。

21世紀になって歴史をゆがめ、国民感情をあおり、国民の声として領有権を主張するこれらの国に恥を知ることがあるのか、それともこれらの首長に対して外務省などが無策であることが原因なのか、とかく外務省の弱腰外交はいつまでも問題を長引かせます。

小泉首相時代、北朝鮮の高速艇の不審船を海上保安庁が撃沈し、日本が騒然となりました。 同じように毅然とした態度を示せばこの問題は収束すると思います。

それにしても中国メディアが伝える市井の中国人のインタビューで「日本は中国をなめている」というのがありました。 なめているのは中国、大国の覇権主義で、これが続けば日本の国民感情も反中国になると思います。

戦わない日本は中国をなめているというのなら解るのですが。

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農学

私は大阪府立大学農学部園芸農学科農業経済コースにある農業経営研究室を卒業しました。 長ったらしい名称ですが、農家がどのように農家経営するのか、を研究する分野です。

卒業して35年が経過し、当時の教授は他界し、学生のころ面倒を見てくれた助手は先年退官しました。 さらに学科、コース名、講座の名称が環境問題を研究するものに代わったと聞いています。 一卒業生としてはさびしくもあり、35年の変化を感じます。

新聞に農学部新設の記事が出ていました。 東海大学の新設以来35年ぶりのことらしいです。 くしくも私が卒業したときと前後して東海大学が農学部を新設し、それ以来農学は学問や産業界、経済界で影が薄かったということでしょう。 設立したのは龍谷大学、食糧経済、生物生産、農業生産基盤、食品栄養の4つの学科で構成されます。 私の出身の農業経済に近いだろう学科もあり、中身は私が在籍した府立大学の農学部に重なる部分が多いのかと思います。

社会的に必要な学問と評価したから新設にいたったわけで、府立大学にも時代の流行に流されず存続させていればと思いました。 農業生産は食糧生産と重なる部分が大きい概念でしょうが、食料であれ、食料以外の農産物であれ35年前と変わった環境の中でも研究する必要があると思います。

最近アメリカの雇用統計で農業関係の雇用者数が伸びず、結果的に失業率が改善しなかったことを受けてドルが対円で売られました。 アメリカは昔も今も農業国、産業全般に閉める農業は大きなものだと思います。

それに対して日本は農業従事者の平均年齢の高齢化、耕作放棄地の拡大、食料自給率の低迷、無策の農林水産省、ポジティブな話題は少ないですが、最近農業生産法人の活況が話題になります。
原子力発電の安全性が不透明なら自然エネルギーの活用を、自給率が低迷し食の安全性が問題なら食料自給率を高める手立てを考える時期に来たと思います。

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ポジ出し

ダメ出しの反対の意味で、ある討論番組に出た人若い人が発言したそうです。 批難やあら探しが幅を利かせる議論はやめて、皆でポジティブ、つまり前向きな改善策に知恵を絞りろうとするものです。

日本経済新聞を読んでいると本の広告が各ページの下段に出ています。 そのタイトルを見ていると『ダメだし』のものが非常に多く、これを見ているだけでも政治も大企業も信じられなくなります。 例えば「暗闘オリンパス事件」、「消費税は民意を問うべし」、維新の会や民主党批判本など数多くあります。

何か新しいことをやれば少なからず不都合は出てくるもので、それいちいち批判していたら本来の利点も見えなくなってしまいます。 それがあまりに多いというか叩きまくることに生産性があるのか、確かに老舗企業の経営者の問題は続きましたし、現政権の不手際を数えると限がありません。 それらの批判は次の悪の予防となることも事実でしょうが、本当に悪や不手際の予防となるなら既に無くなっているでしょう。

この記事と同じコラムに「ほめる達人検定」のことが記載されていました。 気が弱い、空気が読めない、ケチ、決断力が無い、わがまま、でしゃばり、気まぐれの半第五を考えるといった問題が出るようです。

ポジ出しと同じ発想で、上手くほめる、ポジティブにさせる、など効用は大きいようです。

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