監査役BLOG

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人・物・金・情報

当社は新規事業を興したり、既存事業の組織再編を行ったり、この動きは今後頻繁になります。

新規事業については基本的に分社して行います。 事業に必要な人・物・金・情報におきまして、今後展開しようとしている事業や既存事業の拡大で大きな投資を必要としていません。(薬局の新規海峡くは大きな投資を必要としますが)
したがって物・金の問題はあまり生じません。 情報収集は熱心に行っていて、必要な情報はかなり収集できます。

何で困るかと言うと人材です。 入社され、仕事をこなされた職員の中でこれはと思う人に打診します。 例えば今度立ち上げたヘルパーステーションは入社4年弱の人が社長になりました。 営業職の人でしたが営業部隊は痛手です。

経営者や店長などの管理職はマネジメント能力やリーダーシップなど総合力が求められますが、一部が欠けていても何か大きな強みでカバーできる場合もあります。
その意味で経営者になってもらいたいと言う人はなかなか出てきません。 育てる為の社内教育もしていますがまず価値観として責任ある仕事に就きたいと思う価値観は今の若い人の中でマイナーなのかと思うほどです。

人は価値観に合えば努力し、何かを達成するものでしょうが価値観が不明確であれば価値観に合うと言うこともありません。 今の若い人は自分の価値観の形成が遅れているのかと思いました。

 

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薬局

当社は調剤薬局を1店経営しています。 薬局は関連法規や厚生労働省の担当部局により厳格に運用基準が定められ、いわゆる制度ビジネスです。

たとえは薬局でよく見られる給茶機(紙コップを置いてボタンを押すとお茶が出る機械)を設置して患者さんにお茶のサービスをしてもかまいません。

しかしコーヒーをサービスするのはだめです。 調剤室の出入り口は原則1箇所しか認められません。

調剤することの報酬は決められていて2年に一回変わり、それにより薬局の利益はかなり変化します。 仕入れる薬剤に消費税が課税され、患者さんに売る?売価は決められていて消費税は非課税です。

店舗数は53000店といわれているそうです。 ちなみにコンビニエンスストアは43270店だそうです。

薬局の機能をさまざまの視点で考えて見るとおもしろいことが見えてきます。 商品在庫点数で言えば当社でも2000種を超えており、そもそも在庫がなければ販売できませんので倉庫業の側面があります。

疾患の治療は手術する場合などを除いて薬で対応する場合が多く、病気を治す医療機関としての側面もあります。
その関連で患者さんの質問に答え、服薬の注意(副作用や一緒に食べてはいけないものなど)をするという意味でサービス業、薬剤を仕入れて販売するから販売業という側面があります。

日本標準産業分類の細分類では香粧品販売業で化粧品店のように聞こえます。 経営していても事業の性格が見えにくいです。

最近は『かかりつけ薬局』なる名称が流行り、薬のことなら何でも相談できるところを目指すように制度の修正が行われています。

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賞与計算

当社は6月12月に賞与を支給します。 賞与の支給基準は事前に定めていますが、すべての計算が客観的に出来ません。

いわゆる鉛筆なめなめがあります。

賞与の考え方は業績配分、営業職で先輩の商権を受け継ぎ、高い売上水準を達成した人は地道な開発に注力した人をはるかに凌ぐ実績となり、結果的に高い賞与配分になります。

そこで新規開発は○○の評価、既存ユーザーの維持は○○という風にしていますが、新規開発でも大きな商権をもつところでハードルの高いところを開発した人とハードルの低いところが同じ評価では不公平感があります。

特に管理職の人がどのような貢献をしたか、実態は見えません。 皆に好かれる管理職、嫌われる管理職、実績を上げる人とそうでない人、指示が明確化不明確か、人を育てるのが上手いか下手か、評価ポイントは多岐にわたります。

取引先の管理職にこの辺りを聞くと複雑な評価システムを説明してくれます。 感情的な評価を排除するためのものでしょうが、功罪はあると思います。

評価者が真剣に3項目ぐらいの評価ポイントで評価してもあまり結果は変わらないのかなと思います。

以前営業職の評価で店長と私が事前の打ち合わせなく評価し、評価結果がまったくと言ってもいいほど同じでした。 違った点はお互いに被評価者の情報が偏っていたか、ちょっとした考え方の違いでした。

管理職の評価について、結論を申し上げますと結果がすべて、努力や誠意はそれが有効なものであれば次の機会に実績につながると考えています。

もし10年後に実績に結びつくような努力だけをしている管理職がいて、放置すれば10年後に実績が生まれるとしてもその管理職としての行為を価値あるものとは評価しずらいです。

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ヘルパー職

当社は介護機器や介護用品を扱う介護事業を営んでいますが、別会社で訪問介護事業を営むことになりました。

いわゆるヘルパーステーションは事務所とパソコンがあれば出来る事業で、介護事業の中でも小資本で開業できる事業です。

介護保険がスタートして10年以上経過し、経験者の雇用も可能で、全くこの世界を知らない人でも資本と熱意があれば事業運営が可能な事業と思います。

介護職を行う社員の面接に同席しました。 殆んどの方が女性、独身者が多く、履歴書に転職の経歴が並びます。 職歴の殆んどが介護職で占められています。 介護職は収入が低く、体力も必要な仕事で、登録ヘルパーは社会保険に加入できないケースも多いようです。

面接した方はこの仕事が好きな方が多いのかと思います。 「前職は楽しかった」と仰る方が多いです。 私も二級ヘルパーの講習を10年前に受講し、この仕事はやりたくないと思いました。

私がヘルパーをやっても当時では家族を養うことは出来ません。 せいぜい精一杯働いた収入で子供二人の学費がまかなえるかといったところです。

私が知る現場仕事は比較的低賃金です。 運送業でコンビニ配達を行っている人は27万円/月と聞6年ぐらい前に聞きました。 「結構高収入ですね」運送会社の専務に言うと「そうですか、賞与、昇給はありません」との事、そう思うと低い収入といえるかもしれません。 しかしその後この6年でデフレと景気後退が進行する中で現場仕事従事者の所得も変動しているようです。
タクシーのドライバーは低迷しているようですし、運送業のドライバーも同様と想像します。 介護職は多い人で450万円/年、これは施設のマネージャー兼務の人などで訪問介護に従事する人は200万円/年から少し上昇しているようです。

介護職が所得面で一番低いわけではないのでしょうが、介護職の年収よりすこし下がれば生活保護の保護費に近づいてきます。

高いほうでは上場会社の社長などで年収10億円弱の人が報道されていましたが、私の感覚では意外に低いのかなと思いました。 中小企業の社長では年収1千万円を超える人は少ないと思います。 勿論10億円貰っても約50パーセントは所得税で持っていかれますが、「生活に必要なかなりの部分が会社負担だよ」という話もあります。

雇われ社長の就任期間は昔に平均5年程度と聞きました。 話を総合すれば現代社会で所得が職種選定の基準になる意味は薄れてきたように思います。

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事業の寿命

かつて会社勤めをしていた時に上司の評価が悪く、窓際の仕事である社史編纂に携わったことがありました。

どうにも役に立たない元営業の二人と仕事に取り掛かりましたが、全く歩調が合いません。

人間関係はさておき、社史編纂の仕事は転職後の現在の仕事に間接的に役に立ちました。

大正時代に創業した会社は創業時の定款に事業の存続期間が記載されています。

定款は会社の憲法のようなものでもっとも基本的な項目を記載するものですが、当時の商法で事業の寿命を必ず規定するのかどうかは解りませんでした。 以前の会社は10年の事業存続期間をうたっていたと思います。

大正時代に新規に事業を立ち上げ、10年経ったら辞めますよと規定するのは思い切ったことと感銘を受けました。 当時染料を取り扱う卸で、社長は単身スイスのサンド社に行き、新しい染料の染色方法を学んで帰国した人で、日本の染色界で数十年流行が続き、巨富を得たとの事です。

当時の社長の家は3千坪の広大なもので、家海外の仕入先の要人を接待する為家畜を飼育し、料理人を雇用しておられました。

現在において新規ビジネスの寿命はどれくらいかは分野によって違うのでしょうが、固定資産の投資を伴うビジネスは環境変化への対応が難しい場合が多いと思います。
民間ではありませんが行政の箱物は時代にそぐわなくなった時に投下資金が無駄になり、借金まみれになります。

住宅産業も同様で、人口が増加しないのにこんなにマンションが必要なのかと思います。 当社の属す介護業界でも高齢者施設の建設が続いています。 いずれバブルが弾けるのではと思います。

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社長の人格

会社を初め、社会に存在する多くの組織において、そのトップに対する構成メンバーの人格的な期待は大きいです。

ちなみに当社において多くの職員は私に対して高い人徳を求めます。
企業が社長の立てる方針や理念に沿って社会において認識され、利益を挙げ、高い成長率を示すのは当たり前です。

さらに内部に向かって職員に対し高い人徳をもって接し、悩みを聞き、適切な施策を実行し、好ましからぬ行為に対して罰を与え、外敵に敢然と立ち向かうヒーローをイメージしています。

確かに立派な経営者は世の中に沢山おられます。 そしてその中の多くの企業は同業他社にぬきんでて高い業績を上げ、順調な成長を示しています。

私の場合、常識に捉われない発想のユニークさや、施策が功を奏して高い収益性と成長性をこの数年達成しています。 ひょっとして業界の成長性に乗っただけ、職員の頑張りによる結果、社長がぼんくらで何もしないから実害が無かったという批判が私の知らないところで行われているかもしれません。

私は経営者としてどちらが正しくてもかまわないのです。 会社全体のよいこと、悪いことはすべて経営者の責任と思っています。(個別の成果や問題はここの組織に帰属しますが)
しかし殆んどの職員が人格的に優れた経営者を望むなら人格的に優れることが必要と思います。

人格に自信がない私としてそれは大変な困難ですが、本気で目指せば適うものと信じています。 それが職員の、会社の幸福にとって沿うものかどうかわかりませんが。

一個人としてなら「あの人は善良で良い人です」になることは簡単ですが、その人が社会に大きく貢献するとは限りません。 バカなことを言い、セクハラなどつまらないもんんだいを起こして「なんだ、あの議員は!」と思われている人が実は素晴らしい政治家であったりすることを聞きます。

自分がそうだとは言えません。 政治家も経営者も弱い人間、権力を持てば横暴にもなるし、人の痛みが見えなくもなります。

しかし尊敬され、信頼され、慕われる経営者がより良い仕事をする可能性は高いはずです。 なぜなら現代において組織運営は組織員全員の協力の下に達成され、どこかの国の将軍様の思いつきですべてが決まる時代ではありません。 社長は、トップは構成員の僕としてその機能を果たすようになっているのが現代の組織論だと思います。

昨日法事で久しぶりに会った年上の従兄弟が地方自治体で大変出世しているのを知りました。 良い家柄、甘いマスクで長身で、有名大学出身で、人柄もよく、従兄弟の中では憧れの人でした。

さぞかし難しい判断をする仕事かと思いきや仕事の多くは人事問題の処理、組織内の不倫の注意や勤怠の評価と対策、個人の悩みの相談など頭の下がる働きでした。
彼の能力を持ってすれば市会議員はおろか国会議員も視野に入るのではと思って「誘いはないのか?」と聞くと「誘いはあるが政治家になりたくない」との答え、聖人君子に過ぎたる彼は最後は自分の身を第一に考えているようです。

民間中小企業の経営者はもう少し業績向上に注力しなければならず、聖人として行き辛いのか甘えていますが、ある職員の訴えから「聖人にチャレンジしてみよう!」と決心しました。

「反省するより悔い改めよ」が私の信条、今は聖人とは何か、を考えています。 イメージの湧かないものになれませんから。

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介護保険事業のソフト

当社は介護保険の貸与事業を行っています。 介護用ベッドや車椅子を利用者にレンタルする事業ですが、利用者から1割を頂保険から9割を戴くにあたって、管理及び請求するソフトの話題です。

先発ソフトは大手が作り、びっくりするほど高いものです。 後発ソフトはよく出来ていて単価も低いです。

コンピュータソフト業界では当たり前なのでしょうが、ソフトの利便性だけを説明してもささやかな差の説明に終始します。
今日説明していただいたソフトはインターネット経由で管理するもので、営業がPCを持っていれば出先で契約が終了するごとに登録が出来るものです。

その業務のやり方が良いかどうかわかりませんが、ひょっとして営業事務1名削減につながればソフトのレンタル料の差などわずかなものになります。

ソフトウェアは単なる道具で仕事がどう砕けて決まるものではないことを時々忘れてしまいます。 残念ながら道具は特許などで新規性の権利が守られますが、残念ながら道具の使い方は守る術がありません。

もしそれが特許の範囲になれば効率の良い道具の使い方が開発されると思います。

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倒産

東京商工リサーチが7日に発表した2010年上期の近畿2府4県の企業倒産件数(負債総額1千万円以上)は前年同期比13.9%減の1881件だったそうです。

負債総額3686億円は41.7%減少したそうです。 経済対策の浸透や業績の回復が現象の原因らしいですが、中小・零細企業の倒産は逆に増加し、格差が鮮明となっているそうです。

このデータを見る限り中小零細企業対象の助成金や融資制度は倒産予防と言う観点で有効なのでしょうが、現実には効果が小さいのか、制度が浸透していないのかわかりません。

社員採用時の厚生労働省の助成金に高額のものもありますが、中小企業の経営者と話をしていても知らない人は多いように思います。 社会保険労務士と顧問契約を結んでいれば案内をしてもらえるのでしょうが、零細企業の多くは顧問契約を結んでいないと思います。

当社が位置する高齢者介護の業界でも零細企業の比率は高く、今はマーケットがシュリンクしていないので倒産は少ないですが、制度が変わり、実質的なマーケットのシュリンクが始まりますとこの業界だけで先程の近畿の倒産件数であります1881件ぐらいは発生するのではないかと思います。

企業の存在意味は財やサービスの供給と雇用の創設ですが、多くの企業が倒産することはこの二面で大変大きなマイナスと思います。

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懲罰

社内の不正や怠慢、命令違反などに対して通常就業規則に厳しい処罰が記載されています。
実際の運用はというと企業によってまちまちですが、民間企業が刑法犯を服役させるような懲罰は当然出来ません。

最大罰は懲戒解雇、退職金制度がなければ解雇です。 しかし解雇されたことによる本人に対する影響は人によって大きく、場合によっては自殺に及ぶ場合もあるでしょう。

ある企業で課長と部下が口論となり、部下が課長を2階の窓から投げ落とし、課長は下に止めてあった車の天井に落ちでたいした怪我をしなかったそうです。
上場企業の話なのですが、部下は即日解雇となったそうです。

社内恋愛を禁止している企業で社内恋愛が発覚し、結果的に両者を退職に追い込んだケースや、部下との不倫の発覚で自発的に退職になったケースなどあるようです。

恋愛は個人の自由ですが、問題となる恋愛に懲罰はなじみにくく、苦慮する管理職や企業は多いと聞いています。

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爽やかに

会社の規模の大小かかわらず、経営者をやっているといろいろなことに出くわします。
クレーマーから執拗な攻撃を受けることなど私の経験の中では皆無でした。
クレーマー対策の本を読み、研究しますがあまり参考になりません。

そこで自らクレーマーになって執拗なクレーマーになってみようと考えました。 うまい具合にそんな時に限ってクレーマーにもってこいのささやかな問題が起こります。

例えば郵送した鍵がなくなったり、郵便貯金の担当者がめちゃくちゃ横柄な対応をしたり、ハローワークの求人担当が問い合わせに対してそれを理解せず分かっていることを一方的に応えたり、些細なことです。
些細ではあるけれど相手に十分な落ち度があり、それも長年放置されてきた問題です。

自分がクレーマーになって分かったのですが、落ち度を叱責しても何の解決にもつながらなかったことです。 落ち度という一転を主張し、程度、実損は無視して仕事に対する姿勢の話にすり替わって行きます。

やってみてわかったことをやられたときに分析してみると相手の気持ちが手に取るようにわかります。
こうやっていろいろなことを実際に行い、経験をつんでリスク対応をしてきました。
クレーム対応などあまり気分の良いものではありません。 徐々に自分の心の中に邪悪なものが育つような気がします。

そこで最近、爽やかに生きることを心がけるようにしました。 先日も開店前に掃除をしていたらステッキを買われたお客さんがこられ、「お前ところの杖は先ゴムがとれんようにつくっとるんか?」えらい剣幕で、製造上の問題を小売店に言って来られました。 渡された杖のゴムは硬かったですが、私の手の力で外せました。

相手はペンチのようなもので挟み、二人がかりで外れなかったそうで、びっくりして言葉使いも丁寧になりました。

ところがどうしようもなく汚い問題が持ち上がり、考えすぎて寝付かれず、困っています。 爽やかには理想ですが、トレーニング次第で理想を追求でき、爽やかに眠れる日を夢見ています。

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