監査役BLOG

会社を見る鳥の目

経営者の目線で、日々の思いやできごとを綴っていきます。

[社会]

税制

消費税率を10%に上げるか判断の時期が迫っています。 おそらく税率は上昇すると思います。 なぜなら国債という借金で国を運営する限界をかなり以前に超えてしまっているからです。

見返りの減税として法人所得税減税があります。 日本の法人税率が高く、海外資本の流入は望めないだけでなく為替リスク回避から国内製造業が生産拠点を海外に移転し続けています。

国内で企業を取り巻く環境を改善し、国内生産をあげて雇用も拡大したい、日銀の国債購入は市中の資金を潤沢にし、円安を誘導してとりあえず輸出型企業の業績を改善しました。 それに合わせて株価も上昇し、金融施策は成功したかに見えます。

誰が得をしたか?、確かに輸出型企業の業績は改善したかに見えます。 円ベースの最終利益は史上最高を更新したところも多いでしょう。 日本の家電や車、またその部品などはある程度販売数量が増え、それを購入する海外企業はドルベースでの仕入れ額が減少します。 しかし輸出型企業の利益をドルベースで計算すると増益企業の数はさほど増加していないのかもしれません。

一方輸入品の価格上昇はインフレに寄与するでしょうが、国民一人一人の負担する電気代など上昇します。 だから賃金を上げろと言われても無理な企業も沢山あると思います。

日本の経済成長率が停滞した最近の数十年で製造業において技術上の大きなイノベーションはなく、値段を下げて商品を販売しただけの結果に終わり、生活費の上昇を招いているとして量的損得は?といえば損をしたことになるでしょう。 理由は日銀が国債を購入するようになってから貿易収支が赤字だからです。

日銀の国債購入は緊急対策として国が行った施策、大きなイノベーションがない中で取れる税金はとことん取るように制度を改定が行われています。 相続税率の上限を上げる、企業における欠損金繰越控除の縮小、減価償却制度の見直し、設備投資促進など租税特別措置の見直し、外形標準課税の拡充と目白押しです。

まるで赤字企業が赤字だから各種福利厚生費を削る、住宅手当は支給しない、交通費は支給上限を設定・・・・・とやれば退職する従業員が増えたり企業に対するロイアリティが低下したり、弊害が出てくるでしょう。

何か抜本的な改善が必要に思えます。 さもなければ企業は倒産、国家であればデフォルトということになりかねません。

コメントを残す

[社会]

輸送

新聞を読んでいると毎日話題に出るのかエネルギー問題、為替、雇用状況、貿易、金利等金融などであります。 個別企業の話題もこれら経済指標と呼ばれるものにどのような影響を受けたか記載があります。

当社は介護機器のレンタル事業を行っていますが、介護機器は卸から賃借し、卸が配送してくれます。 さらに当社は薬局を経営していますが卸の機能は多品種の薬剤の配送に多くのコストをかけています。 たとえば当社では同じ卸が3回/日配送してくれますが、20日/月稼働として60配送/月になります。

道路を走る車の多くは商品配送でネット販売の増加に伴い配送は増えているように思います。 その配送で問題になるのは道路の渋滞、排ガス、騒音による環境汚染、交通事故、運転手の採用難から配送コストアップ、円安による燃料費増、貿易収支の悪化など社会問題のデパートといったところでしょうか。

幹線道路や高速道路の地下にトンネルを掘り、そこに線路を敷設して列車を走らせます。 トンネルは傾斜していて、列車はモーターがついておらず傾斜を下って行きます。 仮に100mの落差のトンネルで2㎞走行できればそこで貨車は垂直に持ち上げられ、次の落差を下って行きます。 モーターがないのでメンテナンスの必要はありません。 惰性で止まったところではトンネルがいろいろな方向に分かれる、分岐点になります。 排ガスもなければ交通事故もない輸送手段になります。

中継ポイントでは太陽光パネルで発電し、貨車を持ち上げます。 太陽光パネルはトンネルの地表部分にある高速道路や鉄道の線路に設置します。 列車は自動運転、列車につけた識別バーコードで次のトンネルが指定されます。 すべて自動で処理されれば人件費も節約できます。

最大の難点はトンネル敷設工事費、そもそも地下鉄などもトンネルに傾斜をつけて重力を使えば消費電力は大幅に節約できるしブレーキの損耗も少なくて済みますがそうしない理由があるのでしょう。 私は土木の専門家でないのでよくわかりませんが、もし専門家に聞けば『ばかばかしい』と一笑に付されるかもしれません。 しかし口径の小さいトンネルなら自動掘削機による工事で工事費を大幅に縮小できるのではと思います。

一石二鳥ではなく一石十鳥ぐらいのメリットがあるのでせめて東名阪ぐらいで行ってみたらいかがでしょう。 私が国土交通省の大臣ならチャレンジしてみたいものです。 採算が合うのであれば国家予算を使わずとも助成金とともに民間運営を行えばよいと思います。 全国に網羅するのに100年かかるのであれば100年後には運送にかかわる問題の多くは解消でき、資源枯渇に対しても有効で、国家レベルのリスクマネジメントにもなります。 うまく機能できればノウハウや機器の輸出にもつながります。 まさに国家レベルのイノベーションではないでしょうか。

コメントを残す

[採用]

趣味

採用面接で趣味の話になり、応募者はオートバイと答えました。 バイクの何が趣味ですか、所有すること、加速を楽しむこと、ツーリングに行くこと、特にこれがやりたいという答えはありませんでした。

逆に趣味を質問されて「私もバイクです」と答えたらひっくりしていました。 こんな年寄りがバイクに乗るのか、応募者がほしいといったバイクはホンダCB1300スーパーボルドールでたまたま以前乗っていたバイクです。

久しぶりにバイクの話題が出たので全く趣味のことを書いてみたいと思いました。
写真はホンダVFR1200というモデルです。 バイクの好きな人はいろいろこだわりを持ちますが、メカニカルなこだわりもその一つ、私のメカニカルなこだわりはFI(燃料噴射装置)搭載、シャフトドライブ、直列4気筒です。 理由は簡単でFIは燃費、出力がよく、冬場の始動性が良いです。
シャフトドライブ車は乗ったことはありませんがメンテナンスは楽です。 チェーンドライブはチェーンのメンテナンス、洗浄、グリスアップなど面倒な作業が付きまといます。

以前、グリスが聞いておらずチェーンを錆びつかせてしまったことがありました。 直列4気筒は高回転まで滑らかにエンジンが回ります。 要は癖のないエンジンといえます。

写真のバイクはエンジンがV型4気筒という点を除いて私のリクエストを満たしています。 さらにデュアルクラッチ搭載でフルオートマチックです。 バイクでオートマ?と思われるかもしれません。 左手のグリップについているのはクラッチレバー、これがなくてレバー操作でチェンジできるタイプはあったのですがフルオートマは私は初めてでした。

仲のいい同い年のバイクショップで世間話をしていたらこのバイクを売りに来られました。 実物は写真より美しく感じられました。 聞けば初度登録から3年未満で走行距離も3千㎞、久しぶりに欲しいと思いました。

バイクショップの主人に「買おうか」とつぶやいたら「お前、乗る暇あるんか!」、言われてみれば暇はありません。 今持っているバイクは230ccで車重も軽く御手軽ですが乗っていません。 仕事で使う自転車の方が距離は伸びます。 いくら気に入っても走るためのものを走らさなければ意味はありません。

バイクショップのオヤジに『やかましい、俺は買うと言うたら買うんや! 会社辞めたら暇は何ぼでもあるわい』と心の中で叫びました。

コメントを残す

[採用]

高齢化社会

採用面接で志望動機を伺うと『高齢者人口の拡大に伴い、事業拡大が見込めるから』という答えが多くあります。 これから努めようとする企業の事業分野が衰退するのでは将来が覚束なくなりますから当然の答えといえます。

確かに段階の世代が高齢化を迎え、この世代が要介護になる時代までは介護を必要とする高齢者人口は増え続けると予測されますが、そのあとは実数として減少するとされています。

せいぜい今後30年の話、では今後30年間介護ビジネスは右肩上がりと確実に予測できるでしょうか? 私は少し疑問を感じます。 医療の発達、健康維持のための生活習慣、就労年齢の高齢化など高齢者人口に占める要介護者割合は減少すると思います。

私は30~40歳代に山登りを趣味としていましたが、ほとんどの人が私より高齢でした。 そして元気ではつらつとしていました。 当時はそれを不思議に思っていましたが、今思えば私より20~30歳上の世代は高度経済成長期を働き続けて過ごした世代で、若い時に趣味を持つことが許されなかった世代です。 彼らが今も元気で過ごされていると想像するのですが、元気の源は好きなことがある、仲間がいる、体を動かすといったところでしょうか。

当時趣味にしていたテニスやカヌー、そして今はやめてしまいましたがゴルフなども同様に高齢者の姿が目立ちます。 介護を必要とする人に接して好きなこと、仲間、体を動かす習慣をもたない人が多いように思います。

これらに加えて遣り甲斐のある仕事を持っている、それでお金を稼いでいるも要介護とならない要素です。 国が積極的にこれらをしえすれば医療・介護の予算膨張は防げると思います。 少なくとも介護関連予算は数十年前まで話題にならなかったわけですから。

民間もシルバーサービスとして趣味のサークルを運営しています。 朝日新聞運営の朝日カルチャーセンターは高齢者が主体です。 厄介なのは遣り甲斐が自主性のもの、ゲートボールが体に良いからやりなさいと言われて楽しくゲートボールに打ち込むことはあまり考えられません。 しかし日本中どこでもゲートボールグラウンドやテニスコート、壁打ちができる壁があればやってみようという機会は増えるでしょう。 就労機会も増えれば働いてみようとする人は増えるでしょう。 そのためには多くの制度改革が必要になってきます。 たとえばスポーツ施設は資産税が安くなるとか、高齢者の賃金は最低賃金を下回っても良いとか、このようなところにも岩盤規制があるのではないでしょうか。

コメントを残す

[経営]

企業風土

最近取引をしている人材紹介会社とのやり取りで腹立たしいことがありました。 人材紹介会社から応募者を紹介していただくときには応募者と募集している会社と直接やり取りはではません。

応募者プロフィールを受け取り、紹介会社に連絡すると面接日の確定が行われ、面接を行います。 すべて紹介会社経由で連絡ミスがあり、面接官が何人かスタンバイしていたにもかかわらず応募者が現れません。

紹介会社に連絡すると辞退していたのを連絡し忘れていたとのこと、そのあとの一言が「謝罪に行きましょうか?」でありました。 この会社は大手で集客力も高く、業務のやり取りのミスが以前にもありました。 それでしばらく取引をしなかったのですが、その間数年、相変わらず同じようなミスを行います。 その直後にもミスと思しき事件が起こり、問い合わせると『当方は間違っていない』の回答、言ったもの勝ちです。

この会社のもう一つの問題点は人を商品としてみなしている点が随所にみられること、求人側への対応がぞんざいであるだけでなく求職者に対する扱いも悪く、ミスマッチを平気で行ってきます。

もともと創業者が違法行為で処罰された会社、何十年たっても腐った風土が変わらず残ってきたのかと思います。 なぜこのような企業が業容拡大しているか、もちろん事業戦略がすぐれているなどもあるでしょうが、人材紹介会社ではガリバー企業がマーケットを独占する構図があるのかもしれません。

人材紹介業は求人側の期待値と求職者の期待値のマッチングですから製品販売のように仕様書作成で厳格に品質を求めるような取引ではありません。 紹介会社は求職登録者が多ければどんどん紹介できて結果的に確率が高まる構図です。

よその会社、特に中小企業でこの紹介会社の評判を聞くと大変悪く、大手企業では良いようです。 どうも人材紹介業のビジネスモデルは基本的に大企業に有利にできているような気がしました。

コメントを残す

[生活]

[言葉]

許す

人と話をするときに目的があります。 話す相手は好感を抱いている人も嫌悪感を抱いている人もいます。 私は人の好き嫌いが強いのではと密かに思っていますが、他人に言われることがないのであまり気にしていません。

プライベートとしては嫌悪する人に接しなければよく、ひたすら好感を抱く人とのみ接点を持てばよいことですが、仕事となるとそうは行きません。

会社内で何かを伝えなければならない時に私も人間ですから好感を抱いていない人に何かを伝えるときに言葉がそっけなかったり、棘が有ったりしているようです。 誰にでもいえることだと思います。

なぜ好感をもてないのか、ほとんどが生理的なものです。 晩年の父親(故人)の場合は「こうしなければいけない」とか「こうあるべきだ」ということをよく言いました。 当時私は冬山に入山していましたが、「40歳を過ぎて危険だから止めなさい」といいます。 30歳代なら良いのかといえば危険性はさほど変わりません。 しかし自らは60歳を過ぎてスクーターで長距離の旅行にゆきます。 「危険だから止めたら」というと「大丈夫」という返事です。 愛情の裏返しかもしれませんが自分のことを棚に上げて人のことに「…すべきだ、してはいけない」と言い続ける人でした。

自分が理解できないことは「そんなことは起こるはずがない」とか相手の目を見ずにくどくど言うとか、一度「大事な話は相手の目を見てすべきだ」というと激怒し、何か月も口をききません。 何か決めなければならないことがあればその間決めることができません。

自分では父親の態度に腹を立てていたのですが、自分と相いれない価値観の押し付けにいら立っていたのです。

親子でも価値観は異なるもので、それを押し付ける、本人も押し付けるのが良くないと解っていてあらぬ方を見て高圧的に叱責する、今でいうパワハラのようなものでしょう。

価値観の違いであれば「そういう考えもあるね」と受け流せばよかったのですが、正面切って反論し善悪の問題であるかのように考えた自分の未熟さに今更ながらに嫌気がさします。 父親は大人、自分は子供、社会が変わり自分の方が社会経験を積んでいるのだから合理的な判断をしているはずと思っているので超えられない立場の違いに戸惑いもあったのでしょう。

社内の会話に戻り、自分も経験も積んで立場から話を聞き、話をする場面が多くなってきました。 かつての父親の立場が今の自分の立場とかぶり、『気を付けなければかつてのオヤジと同じになってしまう』と懸念します。

しかし人ですから生理的に嫌うこともあり、嫌う点を超越できればもっと相手に伝わる会話が成り立つ、そのためには相手の嫌う点を許す、もしくは気にしないようにする。 しかし、許す・許さないの問題ではなく、好感を持つか嫌悪感を持つか、善悪ではない自分の価値観の問題につきます。

許すかどうかは善悪の問題、悪いことをすれば処断すれば済むことです。 処断を知友著するのは温情ではなく欺瞞にすぎません。 好悪の問題で処断されたら相手はたまったものではありません。 話すべきは会社で仕事をする上での価値観のすり合わせが多いですから善悪でも好悪でもない話です。

時として組織で働くことに疲れてしまうことがあります。

コメントを残す

[生活]

[習慣化]

勉強の勧め

老化防止のために勉強しています。 もちろん、仕事のために書籍を読んだり書類を分析したりも勉強という意味です。

ただいつも同じ報告書を読んで分析しても新しい結果が思いつくわけでもなく、変化がないか仮説が正しいかの検証に終わります。

勉強とは知識・概念のインプットと何を自分に取り込んでどのように組み立て現実に役立てることを考えるかのアウトプットのバランスと思います。

インプットは新聞や報告書を読んだり会議に出席したりです。 インプットを確実にするために議事録を自分で書いたり、記事を要約してノートに纏めたり、その時にコメントをかいたりします。

アウトプットはこのブログのアップやその日起こったことで気になる事、例えば不適当な発言をした時にどのような心理状態だったのか、本当に伝えたいことは何だったのか、などをA4のコピー紙に鉛筆で書きます。 書いたものを読み返すことはなく、全く同じようなことをまた書くこともあり、何度も重なって書くことで自分の考えがまとまってきます。

立場上いろいろ判断を求められたり意見を求められたり、基本がぶれず即答できるように準備しています。 即答に対して意味はなく、 数日後に答えても良いのですが日々変化する環境に対応するためにはいつでも自分の座標をもっていないと細かい判断で時間差が出てきます。

相手の話を聞いて有効な質問を返すと面談で相手は自分に興味を持ってくれます。 そうするととっておきの情報が聞き出せたりします。 いろいろな価値観の人がいるのでその人の価値観に触れる質問を繰り出す直感を養えば、例えば営業がよく口にする有効面談は確率がぐっと上がるでしょう。

相手の知りたそうなことを事前に用意して面談に臨むのも一つですが相手の価値観に触れる質問は相手の価値観とは別のところにある場合も多く、自分が良く考えたものを出すようにしています。 値段で取引関係を気づこうとしている営業マンと面談した時、品質の話に終始するとか、納期の話に終始するとか、価格で取引の糸口をこじ開けようとしている営業にとって重要な情報に違いありません。

勉強のための勉強のようですが英語の勉強を始めました。 レコーダーに取り込んだ会話を聞くのですが一向に上達しません。 そこでテキストを書き写し、フレーズを丸暗記してみると少し上達したようです。

体力維持のために筋力トレーニングにも取り組み始めましたが、今更新しいスポーツにチャレンジするわけではないのであまり回数にこだわらずできるだけ反復するようにしています。 目標設定するのは力をつけるうえで有効ですが、とりあえず目標は英会話でも筋トレでも継続し、苦痛に耐えられた分の上達が見込めることにしています。

それで気が楽になり、やっただけの結果がついてくるようになりました。 無理をしないで習慣にするとこの歳でも結構続けられるもので、おそらく10年もたてば英語の読み書き、会話もできて筋肉質の体になっていると信じています。 その時は71歳になりますが。

コメントを残す

[生活]

高齢化社会

当社には60歳を超えて働いている人が10人以上おられて、ほとんどが60歳を超えて当社に来られた人です。 皆さんお元気で黙々と業務をこなされています。 以前の職も様々で、当社への就労の動機も様々ですが、この年で働けることが幸せであるとおっしゃる人がいて、私も61歳になり早く引退したいと思っていても働けることは幸せなのだと思うようになってきました。

しかし、自分の仕事は経営者、その仕事をこなせて働いていると言えます。 60歳に近づいたころから早く引退したいと思いだしましたが、なかなかチャンスがやってきません。

私は経営に携わるようになって実務をできるだけ職員の方にお願いするようにしてきました。 自分はすでに現場についてゆけないので実務はできない、旗かバッチのように象徴的存在ですよ、と言い続けてきましたが見過ごすことのできない局面で口を出してしまいます。 自分では質問するだけにとどめているのですが、質問がアドバイスになり、指示命令になっている事もしばしばです。

黙っていて失敗が見えている事なら「何故そうするのか?」と質問し、「こういう方法はどうか?」から「このようにしては」に変わってきます。 それが的を得ているなら良いのですが見当はずれのことも多々あります。 理由は現場の情報不足、自分の思い込み、時に好みも影響します。

採用の一次面接を担当し、二次面接に来てもらった人の受け答えがあまりに稚拙で『しまった、二次面接に回すのでは無かった』と後悔し、二次面接で現場の職員が良しとしたときに『皆が良いというのなら採用すればよいが私は反対』と言ってしまったことがあります。 そもそも一次面接で良しとしたのだから二次面接を行っているのに一時担当の私がお膳をひっくり返すような場面です。

老化は解りやすい部分、皮膚のしわや体力などと判りにくい部分、好奇心や集中力などに分かれると思っています。 前者はフィジカルなトレーニング、後者は何か新しいことに取り組むことで改善できると思います。

食事内容や睡眠、排便、筋トレ、散歩などで前者の改善を図り、ちなみに筋トレでは1回にできる腕立て伏せなどはかなり短期間で改善が見られます。

後者はというと新しい遊びに取り組んだり、それが煩雑なものであって反復しなければならないものを選ぶ必要があります。

私は英会話を始めることにしました。 これは時間がかかり、日常生活を制約するようですが、隙間時間を使って集中するようにしています。 たとえば15分とか、そんなに面白くない事なので集中も続きませんが15分で3つぐらいのフレーズを暗記するとかです。 これは今のところ学習効果は表れていません。

それ以外にも減量することも目標にしていて、3年ほどかけて約8㎏減量しましたが、目標はあと10㎏の減量です。 継続して体力を落とさず減量しようと思っていますので何年もかかるでしょう。

ほかにもいろいろやろうとしていることがあり、目先の目的は経営者を続けられること、においています。 長期的には元気で老後の期間を過ごすことにあり、減量や筋トレは避けて通れないテーマです。

時間のかかる事ばかり、達成水準や目標は設定してきませんでしたが、それも良いのかなと思いだしています。 何年後には体重60㎏、腹筋・腕立て伏せ連続100回可能、一日歩き続けられる体力・持久力、たいていの人と楽しく話ができる情緒の安定と話題の豊富さ、瞬時の判断力、数分・数時間・数日・数週間といった解決までの時間に対する忍耐力、日常英会話力、新聞を読んで大抵の記事にコメントできる博識などです。 さらに付け加えれば他人を許す寛容さでしょうか。

ここまで来ると修行僧のようですが、老後を充実して生きてゆくにはこのようなストイックさが必要で、その生活を小さな苦痛でこなせるのも老人の強みでしょう。 別に今更人に勝つ必要もなければ何かを達成する喜びを原動力にする必要もない生き方だと思います。

コメントを残す

[会社運営]

問題解決

当社は従業員が約100名、若干景気が上向き有効求人倍率が改善される中でなかなか採用が進みません。 建築業など求人難で倒産する会社が出ているとか、急激な社会変化は多くの企業で新たな問題をあぶりだしています。

従業員数100名というのはサービス業では零細企業、薬局や高齢者用介護用品を取り扱う事業は統計分類では小売業に属しますが事業を行うものとして仕入れて販売する小売業と単純には思えません。

当社としても事業の安定や企業の存続を確実なものとするため社内で整備すべき課題を多く抱え、課題解決に多くの人員を配置しています。 それらの人員を支えるうえで企業規模を大きくしないと生き残ることができないのが現在の当社の置かれた立ち位置と思っています。

当社もいきなりこの規模になったのではなく、長い時間をかけて改善を図ったり管理職を養成したり、従業員数を10倍にするのに15年かかっています。 ここ数年は採用を加速し、年間40名近い採用を図った時期もあります。 ところがここにきて採用ペースが減速しました。

外部環境は自らの力でどうすることもできませんが、採用に関してはできる方法を努力して行っています。 問題は人数が増加したことによる弊害が出てきたことです。

弊害の原因の多くは職員個人の問題に起因するものが多いですが、会社として制度の不備などから個人の問題が会社の問題になってきます。 すべて先手を打つことはできませんが、通常なら新たに入ってきた人が以前の会社との違いから「当社はこのようにやっている」と説明すれば済んでいたことが問題となったケースです。

個人的な説明で事足りる場合もあるし、制度変更を伴う場合もあります。 どちらかといえば個人の身勝手な考えが原因です。 たとえば管理職は始業時間前に来て準備をするのに始業時間ぎりぎりに来て仕事の準備にかかる職員などです。 えてしてこのような人は給料が安いなど不満を陰で言いたてます。 組織に管理職が必要なのはこのような個人的不満を抑え込むためのもの、真摯に仕事に向かいあう姿勢がなければ本人の成長もないのではと思います。

このような問題解決に労力を使ってもやっと同業他社の水準に落ち着くことになります。

ドラッカーの言葉に問題解決は『せいぜい元の水準に戻るだけ』というのがあり、身に染みる言葉です。 ドラッカーは問題を放置しろとは言っておりません。 想像するに問題の元を絶てば問題は起こらないし、組織が変化し続ければ問題を起こしている個人は変化についていけず、脱落していくでしょう。

今一番の解決方法は人としての成長を果たせた人を採用していくこと、結果的に採用はますます困難になっていきます。

コメントを残す

[社会]

医療費

2014年版厚生労働白書のメインテーマは『健康長寿社会の実現に向けて』だそうです。 長寿になったものの健康でいられる期間を長くすることがテーマで、結果的に医療・介護にかかわる年間費用50兆円を抑えることにつなげるのが目論見だそうです。

『健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間』を健康寿命として平均寿命との差が男性約10年、女性約13年、つまり加齢により健康でいられない期間、もしくは介護を必要とする期間がそれだけあるわけです。

私は現在61歳、健康寿命は男性が70.42歳、あと約10年が平均的に健康でいられる期間です。

自分の人生を振り返り10年ごとに転機が訪れたように思います。 課題がありその対応に大体10年、例えば30歳台はバブル期で実家の資産構成は不動産主体、地価上昇から相続税は日々の生活から賄えない莫大な金額になり、相続税対策に奔走しました。 当時はサラリーマンでしたから仕事の責任が重くのしかかってきた時期で毎朝一番に会社に行って仕事をし、同時に体力的には充実しており趣味の登山では毎週末のように入山していました。 子供も生まれ、あっという間の10年でした。

いろいろ忙しい時期は時間のたつのは早いものですが、人生最後の10年間(もっと長いかもしれませんが)、自分で日々の生活が描けると思っていました。 しかし若い時は他人に比べてがむしゃらに働いたので55歳ぐらいからリタイアして、健康で制約されない期間をできるだけ長く楽しもうとしてきました。

残念なのか幸運なのかしれませんがまだ仕事はできるのでもう少し働くことができます。 そこで人生最後のご褒美の時間を少しでも長く保つために食生活や運動、疾患予防(中性脂肪が高いので継続的に服薬しています)などストイックに生活しています。 たとえば摂取カロリーを減らすためにおからを食べるとか、筋トレを継続して行うとかです。 成果は体重の減少程度ですが、禁煙は成功していません。

このような努力が本当に人生のゴールデンタイムを延長してくれるのか、もちろん信じていなければバカらしくておからなぞ食べていられません。

前述の『厚生労働白書』では私が行っているような健康寿命延長策で医療・介護費用5兆円の節減をもくろんでいるそうです。 ところが『根拠が全く示されていない主観的目標、願望にすぎない』という批判とそれを裏付ける研究が紹介されています。

健康状態は改善されるものの長生きすることで余計に医療費がかかるかもしれない、つまりは健康寿命は延びても平均寿命も延びて差の期間は同様にあり、同様にもしくはより多く医療費や介護費用が掛かるという論拠です。 私のようにストイックな生活を送るものとしては信念に水を差す議論です。

年齢があとワンクールに迫った私としては、よりストイックな生活を行うより延命措置の否定とか人生のエンドの打ち方に視点が向いてしまいます。

コメントを残す

上に戻る