監査役BLOG

会社を見る鳥の目

経営者の目線で、日々の思いやできごとを綴っていきます。

[価値観]

長期休暇

会社の代表を退いたので『今までご苦労さん』ととりあえず自分で自分に言って、長休暇をとることにしました。

私の趣味はオートバイのツーリング、暑さも和らぎ、これからがツーリングにとって最高の季節、北海道にしようか東北にしようか、中部地方もよいねと思いを巡らし、ノートに書いた予定を見ると結構詰まっています。どんどん詰まってゆくので、しかも自分で決めた仕事に関するものだからどうしようもありません。

とりあえず10日程度、過去の経験から言って10日を超えると疲れがたまり厭きてきます。 最近は毎年10日程度の北海道ツーリングに行っているので退任記念も何もなくいつもの事なのですが。 7回は行っている北海道にするか、1回しか行っていない東北にするか悩ましいところです。

天気予報は長期に晴れ、行くのは今なのですが何かふん切れないものがあります。 今まではリフレッシュして帰ってくるといつもの日常が待っています。 溜まっている書類をチェックし、面倒くさいながらも一定の存在感の確認ができます。 しかし今回は帰ってきても仕事や書類が溜まっていることはありません。 気楽と言えば気楽ですがそもそも会社に来る必要があるのか、最近は仕事で電話がかかってくることもありません。 さみしい限りですが、我儘を言っても始まりません。

さらに言えば自分の会社への緊張感が途切れてしまうのかと不安になります。 ドアにか毎日、営業日はすべて出勤し、何らかの仕事をし、役割も果たしているのですが。

そこで考えたことはこの際スパッと会社を辞めてしまい、新しい人生を歩んでみてはと思いました。 思っただけで結審したわけではありませんが、元々中途半端が苦手の性格、ツーリングに行くことで気持ちが吹っ切れるかもしれません。

コメントを残す

[会社運営]

[習慣化]

思いは行動になる

以前にも書きましたが、タイトルの通り考えていることは言葉になり、無意識の行動になります。

私は若い時から気になることがあるとそのまま言葉にしてしまい、批判に取られたり嫌味と思われたりした時期がありました。 働く周囲の仲間に癖のある人間と思われることは程度の差はあれ誰でもあると思います。 つまりはその程度であると自己評価し、直そうと積極的には思いませんでした。

私が大変信頼し、私に好感をもっている複数の上司が遠回しにその癖について諫める助言をしてくれました。 なぜかその人たちは大変遠回しに言っていて、何が言いたいのかわからないことが多かったように思います。 年を経てもその癖は治らず、50歳代後半になって散々露骨に指摘を受けました。 その人は私の言葉に傷ついていたので厳しい非難を受けました。 非難の言葉は『考えているから言葉になる』というもので考えていることを言葉にすることを非難したのではなく、人を傷つけるようなことを考えること自体を非難していたのです。 そうは気付いたものの思ったことをそのまま言わないことよりはるかに難しい事で、倫理観を変えるようなものでした。

思うことは考えた結果良いと思われることが蓄積されてゆきます。 例えば会社経営をしていて、会社の維持発展に利益が必要であることは言うまでもありません。 経営者が「利益、利益…」と唱えればそのこと自体は正しくても儲けることが正しいが独り歩きし、現場でとんでもない事が起こるかも知れません。 例えば顧客を騙すような行為とかが行われ、売上・利益のかさ上げが計られます。 会社の維持・継続・発展に利益が必要なことは自明のことです。 もちろんそれすら理解しない職員もいますが。

次に何のために利益が必要か、経営者個人が裕福になるためと中小企業では思われがちです。 よく中小企業の社長が事件に巻き込まれ、TVのニュースで社長宅が映し出されます。 大変立派なお宅で、広い室内には豪華な調度が溢れています。 事業に成功した経営者が金銭的に豊かに暮らすことは何ら問題の無いこと、どこかの省庁が税金を使った事業で稼いだ利益で贅沢に暮らしていることを暴露する情報を流したようですが、この批判は全く的を得ておらずその省庁の品格を疑います。 そもそもその省庁が作った制度を守る中で工夫してお金を稼いだ訳ですから自己批判しているようなものです。

経営者が経営を維持・発展させるうえで考えていることはその方法で、一般に企業理念として公表しています。 それが浸透しないと嘆いている経営者がいます。 浸透させるには言い続けなければならないとコンサルタントが言います。 経営者が経営判断や自らの行動でその理念を体現すれば、つまりは経営者が理念を重い考え、ふさわしい行動をすれば伝説が生まれ、理念の言葉が浸透するかどうかは別にして思いは浸透していくものだと思います。

人は人のまねをし、うまくいけばみんなマネをするようになる傾向があります。

コメントを残す

[会社運営]

実体の無いものの説明

代表を退き、今の仕事は新代表の質問に応えることが重要事項です。 新代表は薬剤師業務を行ってきた人で、職人です。

最近銀行取引について質問を受けました。 『銀行とは何?』この手の質問は答えるのが難しいです。 お金を貸すのが仕事の企業、答えになっていません。

企業にとって銀行はお金を貸す会社、工場があって何かを作っているわけでもないので製品の特から企業の特徴を示す事が出来ません。 大銀行であっても小銀行であっても借りてから見れば借り入れ条件のみが問題となります。

借り手とすれば貸し手の行動パターンが判ればよいわけです。 信用重視で財務上の数値を経営者が把握していなければ信用しないとか、ゴルフのハンディキャップがシングルの経営者にはお金を貸さないとか、直前期の決算数値に着目するのではなく3期以上の推移を見極めるとか行動パターンが見えてきます。

要は実態が分かりにくいものをうまく表現したとしても実践で役に立たなければ意味はありません。 判断基準のパターンを読み込めばストレスなく取引が出来ます。 お金を貸すか貸さないか、相手が決める問題です。 御行の考え方はこうでしょうと詰め寄っても、当社は3期後大きな利益を稼ぐと言っても相手が評価しなければ融資につながりません。

同じく行政や政治も実態を理解する意味はあまりありません。 あるのはパターンです。 当社が関係する厚生労働省は数年前と言う事を平気で変えてきます。 当然で環境が変われば基準も変わります。 以前業界団体の役員をしていた時に業界にとって逆風の政策が出てほかの理事は憤っていました。 厚労省のホームページのパブリックコメントを書くところがありますが、各社このように書くようにと指示が出ます。 厚生労働省がパブリックコメントを参考に基準を変えるとは思えません。 百歩譲って厚労省に一矢報いたいと考えたとしても意味は小さいと思います。 行政を攻撃するのにわざわざ相手の土俵で文句を言う事は喧嘩の方法としては勝てる方法ではありません。

行動パターンが読みにくくてもそういうものと考えればよいのです。 ある大手仕入先はよく厚労省の管理職に面談し、情報収集に精を出し、我々に情報を小分けしてくれます。 たいていはどうでもよい情報、少し考えるとわかる情報、たまに情報と全く異なる結果が通達されたりします。 国家機関の管理職がそんなに甘いわけではないはずです。

会社経営をするうえで実態の把握しにくい対象が視野に入ってきます。 判断基準が解り易いもの、解りにくいものすべての組み合わせからリスクを最小とするパターンを考えておけばよいのです。 それが経営の仕事の太宗を占めます。

コメントを残す

[会社運営]

人を見る

大学生の時に高校の夜警のアルバイトをしたことがあります。 夕方高校に行き、2~3時間帝都の間隔で深夜も構内を巡回します。 真冬の深夜、冷え込む真っ暗な廊下を懐中電灯片手に大きな公社の隅から隅まで見て回るのはなかなか怖いものがあります。 そもそも見回るのは不審者がいないかのためで、深夜の学校に不審者が現れる可能性は大変低いものです。 それだけに現れれば大変ですが。

会社運営で経営者は報告書を読み、財務データを分析し、それだけで経営方針を決め、多くの経営判断を下す経営者がいます。 一方書類を読み込むのは当然として、現場を見て回り、情報を確認する経営者も多くおられます。

よくできているかどうか別に私も後者のタイプでした。 高校の夜警と違うのは誰もいないことを確認するのではなく、いるべき職員がいてきちっと働いているかを確認するのが目的です。

現場に行くと私語が途絶え、突然黙々と仕事をしだすところがあります。 別の職場では黙々と働いていて、私は挨拶はされるけれども存在を無視されます。 誰かを呼び止めて質問したり話しかけると誠実に答えてくれます。 座っている人に話しかけると直立不動で答える人がいます。 昭和初期のサラリーマンのイメージです。 ある職場は私語も仕事の遣り取りも飛び交い、私が行くと向こうから話しかけられ、フレンドリーで楽しげな職場に見えます。

どの雰囲気がよくてどの雰囲気が悪いのか一概に決まりません。 最初の職場の例である突然私語が止まる職場が一見悪いように見えますが、実はミスの少ない場合もあります。 相互監視が強く、ミスを許さない雰囲気があります。 しかし新人はなじむのに時間がかかり、ミスは厳しく叱責されます。

それぞれ長所・短所がありますが、仕事がミスを許されないものか、加点できれば失点が相殺される仕事かにもよりますし、職場の長の姿勢もあります。

見回る私の方にも流儀・作法があります。 判断を求められても決して判断しない、よほどのことがない限り注意したりしない、質問は的を得たものを熱心に行うなどです。 別にお菓子をもって行ったり、だれかれとなくほめたりする必要はありません。

存在するものには意味があり、雰囲気も存在するものの一つです。 結果の良しあしは別にして意味があり、自分の思いと異なっても安易に否定したりしてはいけないように思います。 どうしても問題を感じる雰囲気なら事業所の長にこっそり話をすることしかしてはいけません。 これも作法の一つです。 結局雰囲気などというものは当事者が変えようとしない限り変わる事は無く、当事者は上席の叱責で雰囲気を変えることはほとんどしません。 変えたいなら変えたい姿を経営者が常に体で表現するより効果的な方法はないように思います。

コメントを残す

[会社運営]

光る経営者

これから取引を開始するためどのような会社か先方の社長に会いに行きました。 事前にホームページを見て社長のお顔は拝見していたのですが、私にとっては少しとっつきの悪い感じでした。

これから安定して取引できるのか、問題のない会社なのかを確認する面談なので質問をしました。 最初に始めた事業はどのようなもので、現在に至る経緯、今の事業への繋がり、今の事業の収益性、ありとあらゆることを聞き、その社長は丁重に答えていただきました。

面白いエピソードを交え説明してください社長の話に引き込まれ、長時間お邪魔してしまいました。 失礼なこともお聞きしたのに嫌な顔もせず、笑顔で送り出してくださいました。

企業の代表とはこういう人、事業かというのもこういう人、私にとって社歴も年齢も近いのにまぶしく見える人でした。 普通は一代で大きな会社を作り上げた経営者は経営の本をたくさん読んでカタカナの専門用語が出てくるのですが、この社長はほとんどカタカナ用語を使わずこちらの質問に的確に例も交えて説明してくださいました。

この人は人として魅力があり、人のつながりでビジネスが広がっていったと想像しました。 ご本人は人に恵まれ、事業に成功したと何度もおっしゃっておられます。 確かに話は的を外さないし説明は解り易い、並外れた行動力もあります。 これらの強みや能力は失礼ながら自分を磨き、経験を積めば天才の才能ではありません。

初対面でこれだけ話が通じ、また会いたいと思わせ、一代で会社を作り上げてきた人です。 おそらくいろいろ苦労もし、努力もされたのでしょう。 会社の営業の会議で成績のパットしない営業マンがああだ、こうだと愚にもつかぬ報告を聞いているとこの人は一代で大きな会社を興すことはないだろうと確信してしまいました。

コメントを残す

[人間関係]

怖い人

世の中には怖がられる人がいます。 見た目もあります。 行動や発言、言葉遣いが怖さの原因の場合もあります。 行動が予測できない人も怖がられる場合は多いでしょう。 考え方が常識から外れている人なども怖いかもしれません。 怖いというより不気味な感じがします。

社内で怖がられている人の特徴をよく観察してみました。 言っていることは筋が通っていて、見た目も怖くありません。 意見が対立しても感情的になることもなく、下の人には親切でやさしく接し、上席のものにも敬意を払います。

おそらくきちっとしていていい加減なところがないことが怖がられるのかもしれません。 つまり、何か考え行動する場合に最後まで行動する、行ったことは行い、指示したことは最後までやらせる徹底が怖さの原因でしょうか。

社外でも同様な人がいて、大抵怖がられています。 煙たがられるというより怖がられています。

ある会社、大手の電機メーカーの職員はみんなおなじ顔をしていて(比喩としていったので同じ考えでいることを意味します)、初め気持ちが悪かったです。 この会社の役職の低い人たちは自分で考えたことを言いません。 しかし上席から言われたことは絶対で、揺るぐことはありません。

商談を最終責任者以外の人としていて、相手の意見を聞くと上席の意見が返ってきます。 『君の意見を聞いているのだか』と言っても自分の意見を言いません。 『私はこう思うし、上席とは意見が異なるので調整してみる』などという人はいません。

この会社の人は個別に対峙しても何ら恐怖心を抱くことはありません。 しかし権限をもっている管理職はきっと恐ろしいのではと思います。 別に暴力団ではありませんから下品な言葉で脅すことはありませんが、やると決めたら多少の不合理があってもやり遂げる組織・権力構造になっています。

この会社の上級職員の選任が良識に満ちたものであればよいのですが、何人か知っている上級職の人の中には絶対お付き合いしたくない人が結構な確率でいました。 そしてその人たちは経営に近い管理職として決して有能とは感じませんでした。

大きな会社には多様な人材がいて人選さえ誤らねば必ず成長するのにと思いますが、私が目にした人選ミスや大手企業の凋落を招いた経過を見るにつけ人選がいかに難しいものかと思います。

当社のような零細企業では残念ながら人選できるほど人材に余裕がありません。 したがって話し合いを密にして、平均を外さず、カリスマを生まない体質を作るより安全策はありません。 いかに人材が乏しくても人選はしなければなりませんから。

コメントを残す

[未分類]

勝に不思議な勝あり、負けに不思議な負けなし

プロ野球の監督が言った言葉らしいです。 初めて聞いてなるほどと思いました。 私は野球を見ることもやることもないので、野球の試合での実感は全くありません。 どちらというと事業運営で実感しました。

事業で価値は利益が出ること、負けは出ないこととすれば、ある店が利益を着実に増加させていることが不思議な時があります。 店長の戦略は稚拙、店の営業も特別スーパーではない、店員のモチベーションが特別高いわけではない。 不思議と思っていても引き続き高い利益率をたたき出しているような場合です。

一方業績が今一つの店は店長に聞いても、部門長に聞いても原因は同じことを言います。 正しいかどうかは別にして、同じ分析結果を良しとしています。

業績が結果的に悪かったことの分析は簡単なのかもしれません。 対策もおそらく明確であとはうまく実行するかどうか、実行して結果が出るまでのリードタイムはありますが、店成績が良くなって当然と思われます。

不振の原因は見えやすい、解り易いという事でしょうか? もしくは不振の原因はいくつかに集約されるのでしょうか?

一方好調の原因はわかりにくくバラエティが数多いというわけでもありません。 ある店の成績が連続して良かった場合に皆が同じ理由を挙げるときが多いように思います。 『営業のまとまりがよくなってきたようですよ』、『店長が戦略の徹底を図ったからですね』とかです。

しかし誰に聞いても理由が明確でない場合も確かにあります。 理由が明確であっても納得できない場合とかもありますね。

不思議か不思議でないか、再現するかどうかで考えてみます。 介護用品販売業界で私の経験ですが価格競争を先鋭化した業者はつぶれる傾向があると思います。 価格競争とは一般には低価格販売の事ですが、高価格を維持した業者も衰退をたどっているように思います。 こちらはブランドに頼って高値で販売していて、取引が拡大せず時間の経過とともに相場との乖離がおおきくなり(一般に価格は低下傾向)、ある時値下げをするとブランドともにその業者は衰退すると思っています。 支持していた顧客は結局ブランドは価値がなかったことに気づきます。

勝り再現性は確かにわかりにくいでしょうね。 創業者が一代で大きな会社にした経緯を見ているとずいぶん失敗もしています。 必勝パターンがあれば失敗しないはず、価値の再現性は経営学の中でもパターン化しにくいようです。

コメントを残す

[社会]

幸福学

幸福学という学問があるそうです。 人が幸せを感じる要素は何か?などと研究するそうです。

たまたま読んだ本に『人は他人との比較で幸福と感じる傾向をもっている。』と書いてありました。 ゴルフの友人がヨーロッパ車に乗っていて、自分は同じメーカーの上級車オーナーになり、たまたまゴルフ場でその友人と出くわした時を想像してください。

相手は明らかに気が悪いでしょう。 そして上級車のオーナーは優越感に浸る事が出来ます。 この優越感を幸福ととらえるのが妥当か疑問を感じます。

先程の言葉には続きがあり、『放っておくと不幸はなくならない、人との比較による幸せは長続きしない幸せであることが知られている。』と綴られています。

話は変わりますが、落語家の故枝雀さんの創作落語で『茶漬えんま』があります。 その中で地獄が楽しい世界と描かれています。 登場人物はお釈迦様と凡人、凡人が「お釈迦さん、地獄は楽しそうですね』と言うとお釈迦さんは『毎日楽しいことを考え続けなければならない、昨日よりも楽しことを・・・』と続きます。 お釈迦さんは毎日楽しいことを考え続けることの大変さを達観しているのですが、凡人は大変でも楽しい方が良いと安易に考えます。 他人との比較で幸福を感じるというのはこの落語に描かれる地獄だと思いました。

毎日お酒を飲み歩き、時間があればゴルフに行き、海外旅行に行く、身に着けるものは高額品、すべて比較にによる幸福であるように見え、際限が見えません。

私はほどほどの生き方を追求しているのではありません。 むしろ毎日お酒を飲み歩く事が出来る人はそれだけの金銭の余裕があるわけですから何らかの成功者、成功したがゆえに出来る幸福を追求されています。

一方私は好きなことを追求しています。 子供のころアメリカのホームドラマでスキンダイビングの世界が映し出されていつか自分もと思い、資格を取りましたが実はやってみてあまり面白いとは思いませんでした。

もちろん道具を買いそろえれば高額の費用が掛かりますから余裕がなければできません。 小説を読むのが好きで、気が向くと小説を読むだけで何日も過ごすことがあります。 オートバイが好きですが、オートバイのツーリングが好きだという事が乗り出してずいぶん時間がたってから気が付き、乗るバイクの種類にこだわりがないことに気がつきました。

先程のヨーロッパ車を買う人は高級車というステータスを買ったのか、少なくとも私の知る人は車そのものにあまり関心がなく、幾らという事に関心があるようです。

私のオートバイのツーリングや小説にはまるのはずいぶん長く続いていて、行きたいと思っていたところにツーリングに行けたり、今まで知らなかった作家の作品が大変面白いと発見したときは大変うれしく、喜びは色あせることはありません。

この喜びが幸せの体験なのかわかりませんが、喜び地震に理屈はありません。

コメントを残す

[会社運営]

単価

当社では新規事業を開発しています。 今まで行ってきた事業は薬局、高齢者介護事業、少なくとも10年先までなくなることのない事業と思っています。 しかし医療・介護のビジネスは複雑な制度管理のもとに行われる事業で、支出を抑えるために制度はどんどん複雑になり、日本の生産性の低位はほぼ厚労省が原因かと思われるほどです。

そこまでして必要でありながら発展してほしくないと国が考えている事業を続けることの意味は相当低くなります。

そこで制度外事業を行うことで、行政の制約を受けない事業展開を考え、新規事業の開発に取り組んでいます。

すでに病没しましたが知人の一人が『商売するなら取扱商品の単価にこだわる』という事を言っていました。 本人は最後は生命保険の販売員を行っていて、商品単価は数千万円になります。 一商品の単価の低い商売は参入障壁は低く、利幅も低く、利益が残るイメージは低いです。

たこ焼き屋で財を成した財界人は知りません。 保険の販売で年収一億円という人に会ったことがありますが、商品単価は私の知人より一桁多いように聞いています。

起業家でTV出演を繰り返して有名になった人が書いた本の一説に『事業で成功するという事は盃でプールの水を汲みだすようなもの』というのがあり、ひかれて読んだことがあります。 誰でも参入しやすい事業で成功するにはそのような側面があるのかもしれません。

最近当社でも話題になった宅配弁当の事業は、データ上は弁当一個届けて20円程度の営業利益になります。 製造業なら製造ラインを増やしてどんどん製造し、20円/個の利益を伸ばす事が出来ます。 弁当も営業を行えば個数を増やすことは可能でしょうが、経営者が年収1千万円を期待したときに50万個の弁当(月間42000個)の弁当を販売しなくてはなりません。 1400個/日の販売量は大変な量です。

労働力のほどんどがアルバイトに頼る仕事で、求人難でアルバイトの賃金相場が少し上がれば赤字になりますし、アルバイトの時給が下がれば残る利益が顕著に増えます。 つまり薄利の上にリスクが大きいという事です。

中小企業が新規事業を立ち上げるならFCに加盟するのが手っ取り早いですが、出来れば数十年続けられるニッチの事業を立ち上げたいと思っています。

コメントを残す

[会社運営]

経営者の労働安全衛生

過重で不法な残業を強いられ、残業の問題が一気にクローズアップされました。 当社は数年前に営業職の残業について改革を行い、残業を削減しました。

最近ではホワイトカラーエグゼプションの法案策定で物議を醸しだしました。 成果報酬を多く出すから労働基準法の適応を大幅に緩めるというものです。

社会的に合理性があっても悪用する人もいればミスマッチも起こるでしょう。

ところが経営層、使用人兼務を除く取締役には労働基準法の規制はありません。 責任も重く、一部報酬の高い人もいるけれど自殺も多い経営者、特に中小零細企業の社長です。

多くのドラマ特に半世紀前の時代背景のドラマでは過酷な経営者が登場します。 被雇用者も過酷な環境で働いて、成功を収めたり倒産の悲惨さが描かれたりしています。 経済の発展につきもののこういった苦労話や成功談はドラマチックです。

私も経営者の重圧に耐えかね、代表を折りましたが失敗すれば空き缶拾いをしながら公園での寝泊まりは嫌だという思いで頑張ってきました。 年間360日働いたり、毎日12時間働いたりしました。 この時間だけであれば大した事は無いと思われるかもしれませんが、恐怖に駆られて働くにはつらく長い時間です。

わけのわからない労務管理をしているところが残業削減をして生産性が上がり、利益も増えた話はいくらでもあります。 しかしきちっとした管理をしていて残業を削減することで生産性が自動的に上がるとは思えません。 つまりは今までにない役割分担や分業、機械化などを通じて仕事の効率を上げる=労働強化することなしに生産性は上がりません。

そのような工夫はすべて経営者の責任において行われ、ますます経営者が知恵を絞るようになってきました。 ところが取引先を見ていると商圏が守られていたりしてそんなに改革改善に注力していません。 場合によっては残業はやめろと指示が出て、もっと売り上げを挙げろと指示が出ている会社もあります。 大企業で見られた現象ですが、意外に最後の環境整備はパワハラであったりします。

現実の厳しさを日々感じています。

コメントを残す

...1020...3132333435...405060...

上に戻る